男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2024/11/06 4:22:24|エッセイ
出世の条件
 アフリカの乾燥の地ナミビアの砂漠に、以前人間が作った水場があります。
 ここに多くの象の群が水を飲むために順番にやって来ますが、それとは別に水場を仕切るオスの象が何頭かいました。そこにはボスがいましたが、いつしかボスの象の姿が見えなくなりました。
 研究者にプリンスと名付けられた雄の象がいて、水場のボスの座を狙いました。ところが、他にもライバルがいました。ボスの座を狙う若い象や、先代のボスの一番弟子、あるいはもっと年老いた象が現れます。
 プリンスは、力づくで攻撃して来る若い雄には力で戦いますが、力は弱くても年上の象には敬意を表します。プリンスは、そうした外交術で、見事にボスの地位を得たのでした。
 象の世界でも、年長者を敬わないと偉くなれないようです。若い人達にも、見習って欲しいものです。
 







2024/11/05 3:07:45|エッセイ
ドラゴンとバートン
 宮崎にいた頃、大分県の高崎山に行きました。高崎山には、A群、B群、C群の3つの猿の群がありました。それぞれ500頭から800頭くらいの規模です。
 B群のボスは、奇形で右手がなく、体も小さいドラゴンでした。群には、他に体も大きくて、力のあるオス猿がたくさんいるのですが、この群ではドラゴンがボスなのです。
 ドラゴンがボスになったのには、理由があります。餌を食べるのに夢中で迷子になった赤ちゃんを母親のところに連れて行ったり、仲間の喧嘩の仲裁をしたりと、気配りと思いやりで、群の面倒をよく見ました。そうした信頼から、彼は群のボスに祭り上げられたのでした。
 僕は、隊に帰ると、隊長を集めてこの話を紹介し、「猿のボスを見習うように」と言いました。
 ところが、その翌日のことです。新聞に、次のような記事がありました。
「平成5年9月2日、C群のボスが交替した。前のボスであるバートンは、A群のメス猿に横恋慕してちょっかいを出し、群の信用を失ってボスの座を追われた。」
 僕は、再度、隊長を集めて前言を撤回し、良い猿だけを見習うようにと言い直しました。







2024/11/03 3:14:58|エッセイ
犬の序列
 犬の祖先は狼で、狼は群で暮らしていました。群で狩りをし、群で闘います。そのためには群には序列が必要でした。リーダーであるボスが倒れたときには、次の序列にあるものが瞬時にリーダーの役を果たさなければ、群が生存できないからです。
 このDNAは、犬も引き継いでいます。子犬が数匹産まれたとき、子犬たちはじゃれ合って遊びますが、このときに子犬の序列が決まると言います。じゃれて遊んでいるとき、上になった方が、序列が上になり、そのまま生涯の序列が決まります。
 それは、そのまま人間と犬の関係にも当てはまるようで、人が仰向けになって犬を上にして遊んだりすると、犬は自分の方が偉いと思い込んで言うことをきかなくなると言います。上になることが、優位な立場を決めてしまうのです。
 僕は、飼い主さんとのときは上になるようにしていましたが、家の中の主導権は握れませんでした。飼い主さんは、犬のようには行かないようです。







2024/11/02 4:25:02|エッセイ
きな子
 きな子は、香川県警に勤める警察犬でした。
 警察犬として採用され、訓練を受けるのですが、どうもいけません。障害物を飛び越える訓練では、引っ掛かってドテッと倒れてしまいますし、におい当ての訓練では間違えてばかりいました。とても警察犬として捜査には使えません。
 そこで警察では、捜査用として使うことを諦め、広報犬として使うことにしました。これが大当たりで、すっかり市民の人気者になってしまいました。
 きな子が死んでしまった今は、彼女の子供達が警察の広報犬として活躍していると言います。
 犬も人間も同じですが、それぞれみんな得意分野、不得意分野があるのですね。







2024/11/01 4:04:42|エッセイ
チロの気持ち
 子供の頃、田舎の家で犬を飼っていました。妹が「チロ」と名付けたとても人懐っこい犬でした。でも、チロは調子が良いだけで、我慢するとか教えを守るという気持ちは希薄でした。ご飯を与えて「お預け」と言っても、人がちょっと目を離すとすぐに食べていました。確かに、目の前に餌を置かれて食べるなと言われるのは酷なのかも知れません。
 ある日のこと、昼過ぎから会社のメンバーがみんな出掛けてしまい、残されたのは僕一人になりました。オフィスには、昨日の懇親会で余ったビールや焼酎、つまみが残されています。誰も見ていなくて、部屋には酒、これを我慢しろという方が無理です。
 ということで、オフィスでキュッと一杯やってから帰り、電車の中ではすっかり良い気分でした。
 僕には、人が見ていない間にお預けの餌を食べたチロの気持ちがよく理解できました。