男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2024/10/19 4:24:07|エッセイ
雷
 最近、大気が不安定なせいか、県内でもよく雷注意報が発令されています。
 雷は、雲の間に数千万ボルトから数億ボルトの電位差が生じ、これの間に放電が起こる現象です。人間のみならず、飛行機にとっても怖い存在で、飛行中や地上で被雷した飛行機を何度か見ました。
 古来、雷は怖い存在であったらしく、ギリシャ神話でも神様がその力を誇示するのに雷鳴や稲光を使っています。でも日本の雷は、何となく可愛い感じがします。鬼が雲の上でたくさんの太鼓を背負って音を出している姿は、怖いというより愛嬌さえあります。日本人の雷に対する心が、そのまま日本の文化のような気がします。
 昔から雷と並んで怖いものに父親がありましたが、今やすっかり威厳を失ってしまいました。そしてその代わりに浮上した母親や妻は、雷よりずっと怖い存在になりつつあります。
 雷が落ちないようにするには人間の知恵では及びません。我が家で雷が落ちないようにするために僕ができるのは、ひたすら存在感を薄くして、神様に祈ることだけです。







2024/10/18 4:17:33|エッセイ
嘘ァ、つかねえ

 本を読んでいると、時として深く感動することがあります。その内容が真実味を帯びていれば余計に感動が大きくなります。
 山本周五郎の短編に、「嘘ァ、つかねえ。」というのがあります。
 ある男が、居酒屋で飲んでいると、隣に座った男が、飲む度に「女房なんてのは、横っ面を2、3発ぶん殴って『てめえなんか、この家から出て行け!』と怒鳴ればいいんだ。」と偉そうに言っていました。酒を飲む度に大きな声でそう言います。この男、気が弱そうに見えるが本当だろうか。本当なら大したものだと感心して聞いていました。
 ある日、半信半疑で酔った男の後をつけて、確かめることにしました。すると、その男の家に近づいたとき、男の声が聞こえてきました。
「やい、てめえ、ここァ、俺の家だ。てめえなんか、出て行け。」
 やはり、あの男の言ったことは本当だったんだ。大したものだと、感心していました。でもちょっと様子がおかしいので近づいて見ました。すると家に入れて貰えないその男は、家の外から、中にいるおかみさんに向かって怒鳴っているではありませんか。
「やい、てめえ、出て行け。ここァ、俺の家だ。」
 僕も、小説を読んで心を動かされることは少なくなりましたが、この短編を読んだときには、我が身に重なり心から感動しました。


 







2024/10/17 15:10:55|エッセイ
結納金
 テレビでタイの結婚式を紹介しています。
 新郎は、結婚式当日、現金と宝石など約200万円相当の結納を花嫁の両親に渡していました。タイの平均年収が120万円と言いますから、年収以上の結納金です。
 僕が結婚するとき、お金がないことを知っている親から結納金にと月収ほどの僅かなお金を送って来ました。貧しい僕は、その中から何枚かのお札を抜いて仲人さんに渡しました。
 結婚後、そのことがバレて飼い主さんから散々非難されましたが、それにしても結納金をケチると、それなりの相手しか来ないのですねえ。







2024/10/17 5:25:28|エッセイ
断捨離
 今、断捨離の必要性を唱える人がけっこうたくさんいて、本などもたくさん出されています。いらない物は捨てて、身の回りをすっきりさせようと言うのです。
 僕も、しょっちゅう飼い主さんから「あんたの部屋は汚いのだから、いらない物は捨てなさい」と言われますが、思い出のあるものはなかなか捨てられません。いらない物も含めて、乱雑に積み上げられることになります。
 結婚して何か月かしたときのことです。家に帰ると、飼い主さんが不機嫌で口をききません。夜も拒まれる始末です。
 しばらくして理由がわかりました。押入れの奥の段ボールの中から、昔のラブレターの束が出て来て、その中には、「あなたとの夜が忘れられなくて云々・・・」などとあったと言います。
 その束は、飼い主さんが捨ててくれたようですが、不要な物は捨てる断捨離、本当に大事です。







2024/10/15 4:01:31|エッセイ
沈黙は金なり
 人が沈黙を守ることはなかなか難しいです。嬉しいことがあると、つい喋りたくなってしまいます。
 禅の修行で「無言の行」があるといいます。喋ってはいけない修行です。3人のお坊さんが、この修行をしていました。その中の一人を蜂が刺し、刺されたお坊さんが「痛い!」と言いました。すると隣のお坊さんが、「たとえ蜂に刺されても、物を言ってはいかん。」と言いました。それを聞いたもう一人が、「物を言わんのは、わしだけだ。」と言ったといいます。落語の話ですが、まあそのくらい黙っていることは難しいのです。
 後輩のK君が、パチンコで勝ちました。黙っていれば良かったのですが、彼は嬉しくてつい奥さんに喋ってしまいました。「どうせ、大したことはないのでしょう。」という奥さんに、彼が自慢気に言いました。
「いや、10万円以上も勝った。」
 その結果、彼は勝った金をそっくり奥さんに取り上げられてしまいました。
 「沈黙は金なり」、まさに古人の作った諺は本当だったのですね。