男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2024/12/18 5:57:34|エッセイ
意見の一致
 高鍋町の居酒屋「かぼちゃ」のママさんは、若い頃、夫の浮気が原因で離婚しました。相手の女を見たとき、「亭主は、こんな女と浮気をしていたのか」とがく然として、離婚を決意したと言います。
 あるとき、飼い主さんを「かぼちゃ」に連れて行きました。そのとき、ママさんと飼い主さんの意見が、妙に一致しました。
「亭主が浮気をするのなら、自分よりいい女として欲しい」と言うのです。変な女と浮気をされたのでは、プライドが許さないのでしょう。彼女達は、自分よりいい女が相手なら亭主が浮気しても大丈夫なのです。
 ということで、僕も頑張りたいと思います。飼い主さんより悪い女性は、世の中にそんなにはいないでしょうからチャンスさえあればと思いました。







2024/12/17 5:34:32|エッセイ
飲み代が安いわけ
 居酒屋「かぼちゃ」では、カウンターの大皿に野菜や魚の煮つけ、芋の煮っころがしなどが並べてあって、僕は適当にそれをとって肴にしながら焼酎のお湯割りをチビリチビリと飲んでいました。月に1万円しか払っていないので、ビールなどは高くて気が引けるからです。
 ある日見ると、僕の前に立派な刺身が置かれていたので聞きました。
「どうしたの、こんな立派なものを。随分、高いだろうに。」
するとママさんが言いました。
「後ろの座敷を見な。今日は、10人ほどの宴会があって、その中から、みんな平等に一切れずつ取って来て盛ったらこうなったんだよ。」
見ると、彼等の皿の刺身より、僕に出されたものの方が、数も多いし立派です。
 そう言えば、刺身一人前が何切れとは書いてありません。煮物や汁物などは、こうして量を調整していたのです。僕が月に1万円で飲めるのには、このような理由があったのです。







2024/12/16 5:20:23|エッセイ
そんなことはできません!
 単身赴任して最初に連れて行かれた高鍋町の居酒屋「かぼちゃ」のママさんが、威勢よく言いました。
「半年1万円で良いから、うちに飲みに来い。」
僕は、言いました。
「俺だって面子がある。半年1万円なんてことはできないから、月1万円にしてくれ。」
これで契約成立です。
 翌日から、僕は毎日のようにバスで「かぼちゃ」に通いました。毎日のことなので、回数券を買いましたが、けっこうお金がかかります。そこで会計隊長に言いました。
「おい、俺は自衛隊への通勤手当はいらないから、高鍋の町までの通勤手当を支給してくれないか。」
 彼は、断固として言いました。
「そんなことはできません!」







2024/12/15 5:39:45|エッセイ
そわそわ
 今から50年前、まだ結婚したばかりの頃、新妻がダブルの布団を敷いているのを見ると、何となくそわそわしたものでした。
 それから50年、今は布団はシングルどころか、寝る部屋も別々になっています。
 今、僕が自分の布団を敷いていると、そわそわするのは金魚です。夕方布団を敷くときと、朝布団を畳むときに餌をやっているので、そわそわするのです。
 布団を敷いているのを見てそわそわ、50年前の僕と、今一緒に住んでいる金魚の気持ちって同じなのでしょうかねえ。







2024/12/15 5:36:45|エッセイ
壊れたおもちゃ?
 単身赴任をしているとき、よく飼い主さんから電話がありました。
 一緒にいるころは、家にいても、たまに夫婦で飲みに行っても、ほとんど会話をすることはありませんでした。カラオケに行ったときなど、僕が下手な歌を歌っているときは飼い主さんが次の歌を探して僕の歌など聞いていないし、僕もまた同様に飼い主さんの歌など聞いていません。
 こんな調子で、一緒に生活していても、ほとんど喋ることもないし、僕など全く眼中にない様子の飼い主さんが、別々に暮らすようになると、しょっちゅう電話をかけてきては、夜中に外出していないかとかチェックするし、突然官舎にやって来て、長い髪の毛が落ちていないか点検するのです。
 あるとき、真夜中に電話がかかって来たので、とうとう堪忍袋の緒を切らして、言いました。
「お前、嫉妬しているのか。」
すると飼い主さんが言いました。
「これが嫉妬と言うのかしら。ただ小さな子供が、壊れたおもちゃでも人に取られそうになると、泣くでしょう。多分、あれと同じ心境で、あんただって他の女に取られそうになると腹が立つのよ。」
 僕は、壊れたおもちゃと同じ程度に思われていたようです。