男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2025/05/03 5:47:22|エッセイ
靡いて生きる

 宮崎は温暖な土地で、フェニックスやパーム椰子などの熱帯性の椰子の仲間の木があちこちに植えられています。パーム椰子は、樹高が20メートル近くにもなる背の高い木ですが、老木になると幹の途中が朽ちて細くなり、途中から折れるのではないかと心配になります。
 ある秋の日、風速50メートルを越す強烈な台風が宮崎を襲いました。あちこちでコンクリートの電柱が折れています。ところが、あんなに心配していたパーム椰子は1本も折れていません。幹のしなやかさが風のエネルギーを吸収して、強風に耐えたのです。
 世の中を生きていく上で、風に逆らいながら生きていく方法と、風に靡きながら生きていく方法があります。
 僕は、しばしば飼い主さんの強圧に逆らいながら生きて来て、よく心が折れましたが、考えて見れば相手のいうことをサラッと受け流しながらのらりくらりと生きていく方が平和なのかも知れません。








2025/05/02 4:30:25|エッセイ
立っている者は・・・
 「立っている者は、親でも使え」と言います。親とか亭主は、昔から偉いものだとされていたのですが、そんな偉い者でも、立っていたら使って良いという言い伝えです。
 ある日の夕食の時のことです。既に食事の終っている飼い主さんは、ソファを背にテレビを見ています。僕は、最初はビールを飲んでいましたが、そのうち焼酎のお湯割りが飲みたくなりました。飼い主さんにお湯は沸いているのかと聞くと、沸いていると言います。「じゃあ、持って来てくれ」と言うと、「あたしゃあ、テレビを見ているんだから、自分で取って来な」と言います。
 仕方なく自分でポットを取って来て椅子に座った途端、飼い主さんはいきなり立ち上がり、ポットのあった脇を通ってトイレに行きました。
 あれって、何なのでしょうねえ。







2025/05/01 5:18:40|エッセイ
交渉術
 外交交渉から始まって、買い物の値段交渉など、人と交渉するのはけっこう大変だし、状況に応じたテクニックが必要です。
 トランプ大統領が、関税を武器に各国との経済交渉にあたっていますが、あれもアメリカにとって成功と言えるかどうか?
 メキシコのアステカの遺跡に行ったときのことです。入口のところで黒曜石の人形を売る青年が近付いて来て、100ドルで買ってくれと言いました。僕が、買わないと言うと、80ドルではどうかと言います。その後も僕について来て、70ドル、50ドルと値下げをします。そして出口に来たときには、25ドルになっていました。おそらくそれでも十分な儲けはあるのでしょう。25ドルでも儲かる人形を売るのに100ドルからスタートする、見事な交渉術です。
 その点、我が飼い主さんの交渉術はなかなかのもので、物価高を理由に今月も小遣いを減らされてしまいました。(涙)
 僕が買うものだって、値上がりしているのにねえ・・・







2025/04/30 4:18:27|エッセイ
ピーナツにご用心
 まだ若い頃、地方から出て来た僕は、歓楽街で有名な新宿の歌舞伎町に行きました。客引き達が「寄って行きませんか」としきりに声を掛けて来ます。
 ある店の前で、「1セット3千円」とありました。このくらいなら僕の小遣いでも大丈夫と計算して入りました。
 席に座るとビールが3本と簡単なつまみが出て来ました。そのとき、3人のきれいな女の子が席に座り「私達もいただいていいかしら。」と言います。いいよと言った結果、テーブルに置かれた3本のビールは、あっという間に空になりました。追加しないかというので、値段を聞くと1本千円だと言います。僕は、1本だけ追加しました。計算では、これで4千円です。
 ビールが無くなったら帰ろうと思っていたとき、「ピーナツを取っていいかしら」というので、「いいよ」と言いました。小皿に10粒ほどのピーナツが出て来ました。飲み終わって勘定を払おうとすると、2万円近い請求金額です。ビックリして理由を聞くと、ピーナツが1人前2,500円で5人前になっています。換算すれば一粒千円ほどのピーナツです。こういう店は、怖いお兄さんもいるので、黙ってお金を払って、出て来ました。
 飲み屋でピーナツを頼むときは、値段をしっかり確認し、1人前が何粒かも確認することが必要なようです。







2025/04/29 5:57:07|エッセイ
言って良いこと、悪いこと
 世の中には、たとえそれが本当のことであっても、言って良いことと、いけないことがあります。それらを大きく分けると、次の五つになると思います。

1 言わなければならないこと
2 言った方が良いこと
3 どっちでも良いこと
4 言わない方が良いこと
5 言ってはいけないこと

 女性に向かって、「君は、スタイルはいいが、顔はひどいね。」と言ったとします。「君は、スタイルがいい」までは、言った方が良いことですが、「顔はひどいね」は、絶対に言ってはいけないことです。
 僕は、つい思っていることをストレートに言いがちですが、本当は一呼吸おいて、自分が言いたいことがこの5つのどれに該当するかを考えてから発言した方が良いのでしょうね。