男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2021/05/19 5:46:23|小説「恋盗人」
恋盗人(こいぬすびと)−28−
恋盗人(こいぬすびと)−28−
 
 私は、それ以降河城さんとの密会は避けました。ときどき彼の方から流し目を寄こすことはありましたが、私は笑顔を返すだけに止めておきました。
 秋も深まったある日、新関GLが私達に言いました。
「君達、今度の土曜日、うちに遊びに来ないか。女房とも話したんだけど、食事でもどうかと思って。」
私はすぐに「ありがとうございます。」と言いましたが、河城さんはちょっと困ったような顔をしています。私は、美香さんとのデートがあるのだと思いました。
「河城さん、デートじゃないの?」
「う、うん。」
「そうか、君には彼女がいたのか。じゃあ、一緒に連れて来れば良いじゃないか。君達さえ良ければ。」
「そうですか。連れて行ってもいいですか。ちょっと相談してみます。」
「アハハッ、あんな調子じゃ、いずれ尻に敷かれるな。」
新関さんは、おかしそうに笑っていました。
 結局、河城さんも美香さんを連れて行くことになりました。いずれ知れることですし、それなら早めに紹介して味方を増やしておいた方が良いと思ったのでしょう。私は、まだ会ったことがない新関GLの奥さんが見たかったのです。
 当日、私はお気に入りの水玉模様の裾の短めのワンピースを着て行きました。3人の女性中で、私が一番若いことを強調したかったのです。私は、約束の時間のちょっと前に行きました。玄関に出迎えたのは新関さんでしたが、部屋に入ると奥さんがいました。奥さんは、美鈴さんと言いました。
 その直後に、河城さんがやって来ました。出迎えに行った新関さんの声が聞こえてきます。
「なんだ、恋人とデートだなんていうから誰かと思ったら平野君じゃないか。じゃあ、美鈴も知っているよね。さあ、入って、入って。」
 二人が部屋に入って来て全員が揃いました。新関さんの奥さんの美鈴さんと美香さんは、以前からの仕事上の仲間ですから、二人は仲良さそうに話をしていました。河城さんは、以前も来たことがあるようでしたから、初対面は私と美鈴さんだけでした。
 美鈴さんは噂通りにきれいな人でした。しかも気配りが素晴らしくて私にも気を使ってくれました。女が3人だと、どうしても話が二人に偏りがちになりますが、一番若くてしかも独り身の私が話の外にならないように気を使っているのがよくわかります。
 料理は水炊きでした。鴨肉や魚がたくさん入っています。新関さんは、ビールやウィスキー、ワインなどを運んでいます。
 すぐにみんなが、円形のテーブルの席に着きました。新関さん夫婦と河城さんカップルはそれぞれ並んで座り、男女が交互の位置になっていて、私の両隣は新関さんと河城さんになっていました。席に着くと、早速乾杯です。
「今日は、ようこそ!」
「ありがとうございます。」
乾杯と同時に、私を除く4人は美味しそうにビールを飲み干していました。
                ―続く―







2021/05/18 4:43:10|小説「恋盗人」
恋盗人(こいぬすびと)−27−
恋盗人(こいぬすびと)−27−
 
 彼は、私を抱き上げてベッドに運びました。ベッドに移ってからも、彼の乳房への愛撫が続きます。手で乳房を包むようにしているだけなので、私は言いました。
「先輩、愛撫は指だけではありません。」
私の言葉をすぐに理解した彼は、ブラジャーを外しながら、乳首にキスをしました。それからだんだん愛撫の範囲を広げていきます。
「あゝ、先輩、気持ちがいいです。」
彼は、私の乳首への愛撫に没頭しています。わたしは、その度に反応してあげました。そのことによって、頭の良い彼はすぐにわかってくれていました。
「女には、他にももっと気持ちの良いところがあります。」
私がそう言うと、彼の手が私のワンピースのスカートの中に入って来ました。
 彼も知識としては女性のことを知っているようですが、経験がないので実際にその場面になるとどうして良いかわからないようです。私が、今日教えてあげればすぐに上手になると思いました。
 彼の愛撫が続きました。私も、すっかり気持ち良くなっていました。新関GLとは、月に一回程度しか逢っていませんでしたから、この日、河城さんを前にして私の女の本能が目覚めていたのです。
「先輩、気持ちがいいです。」
私の言葉に勇気を得たように、彼の手が私の敏感な部分に入って来ました。私の身体が悦びに震えます。強くしたときには、「痛い」とか「もっと優しく」と言ってあげますが、そうでないときは悦びで表現してあげました。
 彼が、せっかちに私の中に入ろうとしました。
「待って!」
彼は、我慢できないような顔をしています。
「妊娠しては大変ですから。」
彼は納得したようです。
「膣外射精できますか。それとも避妊具を着けますか?」
「う〜ん、どうなんだろう?」
「避妊具を使えば確実ですが、彼女の家に行くのならそれを持って行くのも不自然ですね。」
彼と結ばれたのは、それからすぐでした。彼は、自然のまま私の中に入って来ました。彼は、スポーツをしていただけあって力強く私を愛してくれました。何度も、何度も、果てることを知らない体力です。
 最後のとき、彼が「あゝ、駄目だ。もう行く!」と言いました。私は、急いで私から離れるように言いました。すぐに彼の熱い液体が私のお腹に放たれました。
終わった後で、彼が言いました。
「実は、明日彼女と逢う約束なんだ。きっと今日のことを参考にするよ。本当に、ありがとう。」
「お困りのことがあったら、何でも相談してください。でも、これ以上、こんなことをすると美香さんに悪いですから、先輩との関係は今日限りにしたいと思います。」
「うん、わかった。わかったけど、君の魅力に勝てそうもないなあ。」
「ダメ、先輩には美香さんがいます。彼女としてください。」
 私は、そう言いながら彼にキスをしてあげました。彼が再び私に挑んで来ましたので、私はそんな彼の行為を受けながら、美香さんの美しい顔を頭に描いていました。
                ―続く―







2021/05/17 5:39:20|小説「恋盗人」
恋盗人(こいぬすびと)−26−
恋盗人(こいぬすびと)−26−
 
 キスの儀式が終ると、二人はソファに座りました。私は、冷蔵庫からビールを持って来てテーブルに置きました。彼に、もっと大胆になって欲しいと思ったからです。
 ビールを飲みながら、私が言います。
「お酒は、お互いの心を解きほぐしてくれます。彼女も、お酒は飲むのですか?」
「うん、東北の生まれで、けっこう飲むみたいだよ。」
「じゃあ、日本酒かしら。彼女のマンションに行くときは、お酒を持って行くのが良いでしょう。何が好きか、彼女の好みをあらかじめ聞いておくと良いと思います。」
「そうか、ありがとう。そうするよ。」
「お酒を飲みながら、雰囲気を盛り上げるのです。私は、お酒が弱くてすぐに眠くなってしまうのですが、彼女が強いのならその方が良いと思います。」
私は、そう言いながら彼のグラスにビールを注いであげました。
「お酒を飲んで、雰囲気が出たら機会を逃さず抱き合ってキスを交わしたら良いです。」
「うん。」
そう返事はしたものの、彼はグラスを持ったままです。
「先輩!」
私は、そう呼び掛けて唇を差し出しました。彼は、慌てたようにグラスをテーブルに置くと、私を抱いてキスをしました。私も、彼のキスに応じました。
 キスは続きますが、それ以上の進展がありません。
「ねえ、先輩。女の性感帯ってご存じですか?」
「う、うん。おっぱいとかだろう。」
「その他にもいろいろありますわ。」
「えっ、他のところって?」
「例えば耳とか首筋、人によって違うみたいですけど。」
「そうなんだね。」
 私の言葉に、彼がおずおずと私の耳朶にキスをしました。
「あっ、気持ちいいです。」
それに勇気を得たように、耳朶を軽く噛みます。
 しばらく彼は、私の耳や首筋などにキスをしたり、手で撫でたりしていました。私は、悦びの声を出しました。
 彼の手が、私の胸に触れました。
「あゝ、いいです。」
私の乳房を揉む彼の手に力が入りました。
「あっ、痛いです。もっと優しく!」
「う、うん。ごめん。」
「乳首とかは、とても敏感です。優しく撫でるようにしてください。」
「うん、わかった。」
 彼は、私の前ではとても素直です。お客さんの前で強引な交渉をしている姿からは、とても想像できません。女が、男の人を可愛いと思うのは、そういうところにあるのだと思いました。今、私は彼が仕事上の先輩であることは、すっかり忘れていました。
                ―続く―







2021/05/16 5:30:10|小説「恋盗人」
恋盗人(こいぬすびと)−25−
恋盗人(こいぬすびと)−25−
 
 私は、そのまま河城さんを美香さんに渡したくないと思いました。無論、彼女からすっかり奪う気はありません。
「河城さんは、女性経験はあるのですか?」
「えっ、でもなぜ?」
「きっと、次に彼女の家に呼ばれたらそうなると思いますわ。」
「うん・・・」
「そのときに、上手にしてあげることが大事です。あまり慣れた調子でも良くないけど、まるで下手なのも失望させますよ。」
「そうかなあ。実は、女性経験がないんだよ。学生時代は、サッカーばかりしていたし、この会社に入ってからは、こんな調子で忙しいからねえ。」
「そうですか。教えてあげましょうか?」
「えっ!」
「私も、先輩のことを好きですし、どうすれば女が気持ち良くなるか、教えてあげますよ。」
「いいのかい?」
河城さんは、嬉しそうに言いました。男の人なら、きっと喜ぶと思います。その日、私達は、金曜日の夜に会う約束をしました。
 金曜日、私は短めのワンピースを着て出社しました。
 夕方になって、私達は、別々に会社を出ました。新関GLがまだ残っていて、私に流し目を送っていましたが、私は他の人にわからないように首を横に振りました。
 先に私が会社を出て、新宿で彼が来るのを待っていると、30分ほど遅れて彼がやって来ました。
「新関さんがいたので、すぐに出て来づらくて。」
「彼だって、可愛い奥さんが待っているでしょうから、先輩に早く帰って欲しかったんじゃないですか。」
「そうかもね。」
 そんな言葉を交わしてから、私達は駅の近くの小料理屋で軽く飲んで、歌舞伎町の奥にあるラブホテル街に歩いて行き、小奇麗そうなホテルに入りました。河城さんは、ちょっと戸惑っていたようですが、私は知らん顔で手続きをしてエレベーターに乗りました。
 部屋に入ると、妖しげな照明が部屋を照らしています。私は、後ろにいる河城さんの方を振り向いて言いました。
「キスしてください。」
彼は、私の唇にチュッとキスして、身体を離しました。私は、本当に初心なのだと思いました。美香さんとのキスも、きっとこうなのだと思いました。
「もっと。」
私が言うと、彼はもう一度軽いキスをしました。
「私を抱いて、もっと情熱的にしてください。」
そう言うと、彼は私の背中に手を回して、再びキスをしました。
                ―続く―







2021/05/15 5:26:30|小説「恋盗人」
恋盗人(こいぬすびと)−24−
恋盗人(こいぬすびと)−24−
 
 その後も、新関GLとは、時々逢っていました。同じグループには河城さんがいて、仕事では一緒に行動することがありますし、お客さんへの対応の必要性から、それぞれの行動についてはある程度教え合っていなければなりません。二人で逢うことは、決して簡単ではありませんでした。しかも二人で逢えるチャンスは偶然に訪れることが多く、その場合に一緒にホテルに行けないこともあって、逢うのは決して簡単ではなかったのです。
 河城さんの方は、次第に受付嬢の美香さんと親しさを増しているようでした。私が仲を取り持ったこともあって、彼は逐一彼女との進行状況を話してくれました。
 新関GLが出張していた日、お客さんからの電話当番もあって、二人で残業をしていました。
「ねえ、河城さん。今日は、美香さんとのデートはないのですか?」
「うん、平日はなかなかねえ。でも、週末はちゃんとデートをしているよ。」
「ふ〜ん、もうキスはしました?」
「いや、まだだよ。なかなかそういう機会がないんだ。」
「どんなところでデートしているのですか?」
「僕は、車を持っていないだろう。銀座とか、渋谷などで、映画を観たり、食事をしたり、喫茶店に入ったりしているよ。上野の美術館にも行ったね。」
「それじゃあ、キスもできませんね。」
「どこか良いところはあるだろうか?」
「山とかが良いと思います。高尾山とか筑波山、大山など。手を引くことで手も握れますし、親しみも湧くと思います。大山はけっこう坂が急だし、人も多くないので良いかと思います。」
「そうか、それは良いアイデアだねえ。早速、誘ってみるよ。」
「それが良いと思います。うまく行くことを祈っていますわ。」
私は、年上の河城さんを弟のように感じていました。
 それからも彼は逐一デートの様子などを報告してくれました。
「昨日は、大山に登って来たよ。」
「で、どうでした?」
「うん、うまく行ったよ。キスができた。」
「そう、それは良かったですね。」
「それに、今度、彼女のマンションで食事をすることになったよ。彼女は独り暮らしで、松戸に住んでいるんだけど、手料理を作ってくれるって言うんだ。」
「じゃあ、いよいよ恋も実りそうですね。」
「そうなるといいんだけどなあ。」
「だって、家に招いてくれるなんて、彼女はすっかりその気ですよ。もう大丈夫です。」
「君のお陰だよ。」
「私も、先輩の幸せを願っています。」
 そうは言ったものの、このとき私は、美香さんに対して妬みのような気持ちが芽生えていました。
                ―続く―







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