秋雨の詩−6−
それを見て、私の欲望は止まらなかった。私は、必死で彼女の全身に愛撫を加えた。彼女も、私の愛撫に十分に応えてくれる。長い間孤閨を守ってきた身体である。
彼女は一気に燃え盛った。局部に手をやるとしとどに濡れている。私も着ている物を脱ぐと、一気にひとつになった。私も彼女の美しい体に極度な興奮状態になっていたが、彼女もまた大きな悦楽の中にいた。
何度も何度も、激しく体をぶつけあって愛し合った。いつしか愛の行為が終り、二人は裸のまま体を重ねてソファに横たわっていた。
気がつくと、外は完全に暗くなっていた。やがて私が起き上がって、背広を身にまとう。
気がついた彼女が言う。
「ごめんなさい。すっかり引き留めて、こんなに遅くなって!」
そう言いながら着物を着ているが、ほつれ髪がとても艶っぽい。
「いや、僕の方こそすみません。こんなに長居してしまって。」
そう言いながら、彼女にキスをする。
「あなたはとても素敵で魅力的でした。」
「あなただって、とても逞しくて素敵でした。」
そう言って、くちづけを返してくる。
私はもっと彼女といっしょにいたかったが、そうもいかない。そのまま玄関に向かった。彼女も引き留めようとはせず、玄関まで送ってくれる。
玄関を出ようとしたとき、彼女が言った。
「また近くにお出でになることがありますわね。」
私が答える。
「ええ、きっとあると思います。」
通りに出ると、外はすっかり夜になっていて、晴れ上がった空には秋の満月が冴えわたっていた。私は、今まであったことが現実なのか夢なのかと思いながら家路に向かっていた。
−終り−