プレイガール自伝−25−
シャワーを終えてダイニングに戻ると、私が聞きました。 「飲みます?それとも休みますか?」 彼はちょっと考えているようでしたが、「もうちょっと飲みますか。」と言いました。 私は、冷蔵庫からビールを持って来ました。彼は、黙って飲んでいます。何か言いたいけどどう言って良いかわからない、そんな感じです。沈黙の時間が流れて行きます。私は、彼が何を言いたいのかわかりません。 「お酒、随分強いのですね。」 「そうですね、父親もかなり飲んでいました。」 「お酒の強さって、遺伝ですね。」 「そうですね、人間の身体には2種類の酵素があって、それが両方揃っている人は強いみたいです。」 「じゃあ、私達は両方揃っているのですね。」 「貴女も、両方共たくさんあって、それで強いのでしょう。」 そう言って笑っていますが、それは彼が言いたいことでないことはわかっていました。 その後も、ポツリポツリとあまり意味のない会話が続きました。なぜこんなつまらない会話をするのか、自分でもあきれていましたが、何を言って良いのかわかりません。だからと言って、長く続く沈黙にも耐えられません。それが私を喋らせていたのです。普段、無口な私がこんなに喋ったのは初めてです。普段、男達と会うきでも、身体を交える以外には、ほとんど会話をしませんでした。私は、自分がどうしてこうなったのか不思議でした。考えてみれば、彼を家に招いただけでも、普段の私からみれば異常だったのです。 時計は深夜の1時を過ぎています、彼がビールを口に運ぶペースも落ちています。お店で飲んで、ここでもかなり飲んでいましたから、相当疲れていることは確かです。 私が、「そろそろ休みましょうか。」と言うと、彼は「そうしますか。」と言って立ち上がりました。 私は、彼を2階の寝室に案内しました。2階には、私の部屋と両親が使っていたダブルベッドの置いてある部屋があります。私は、彼を両親が寝ていた部屋に連れて行きました。彼は、素直に私の言うとおりにしています。 私は、彼が私の手を取って抱き寄せてくれることを期待していましたが、彼はおとなしく横になっているだけです。私は、瞬間どうしようかと迷いましたが、意を決して彼の横に身体を滑り込ませると、彼を抱きしめました。 −続く− |