男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2023/04/20 4:32:26|エッセイ
嘘ァ、つかねえ!
 人は、自分の置かれた立場に立った小説などを読むと、感動するものです。
 僕の好きな山本周五郎の短編に、「嘘ァ、つかねえ。」というのがあります。
 ある男が、居酒屋で飲んでいると、隣に座った男が、飲む度に「女房なんてのは、横っ面を2、3発ぶん殴って『てめえなんか、この家から出て行け!』と怒鳴ればいいんだ。」と偉そうに言っていました。酒を飲む度に大きな声でそう言います。この男、気が弱そうに見えるが本当だろうか。本当なら大したものだと感心して聞いていました。ある日、半信半疑で酔った男の後をつけて、確かめることにしました。すると、その男の家に近づいたとき、男の声が聞こえてきました。
「やい、てめえ、ここァ、俺の家だ。てめえなんか、出て行け。」
 やはり、あの男の言ったことは本当だったんだ。大したものだと、感心していました。でもちょっと様子がおかしいので近づいて見ました。すると家に入れて貰えないその男は、家の外から、中にいるおかみさんに向かって怒鳴っているではありませんか。
「やい、てめえ、出て行け。ここァ、俺の家だ。」
 僕もこの歳になって、小説を読んで心を動かされることは少なくなりましたが、この短編を読んだときには、心から感動と同情を覚えました。







2023/04/19 5:36:17|エッセイ
男の迷い
 ここのところ、結構ホームセンターの野菜の苗のコーナーに立ち寄ります。今、欲しいと思っているは、西瓜です。西瓜は大好きなのですが、買えば高いので、自分で育てられればこれに越したことはありません。
 ところが病気などで育てるのがけっこう難しくて、鳥害や獣害なども心配です。しかも場所を取るので、他の野菜の数に制限を与えてしまいます。
 ホームセンターに行く度に、苗を買うべきか否か迷っています。
 孔子は、「四十にして惑わず」と言いましたが、古希を過ぎても迷いばかりの我が人生です。







2023/04/19 5:19:01|エッセイ
断捨離
 今、断捨離の必要性を唱える人がけっこうたくさんいて、本などもたくさん出されています。いらない物は捨てて、身の回りをすっきりさせようと言うのです。
 僕も、しょっちゅう飼い主さんから「あんたの部屋は汚いのだから、いらない物は捨てなさい」と言われますが、思い出のあるものはなかなか捨てられません。いらない物も含めて、乱雑に積み上げられることになります。
 結婚して何か月かしたときのことです。家に帰ると、飼い主さんが不機嫌で口をききません。夜も拒まれる始末です。しばらくして理由がわかりました。押入れの奥の段ボールの中から、昔のラブレターの束が出て来たというのです。その中には、「あなたとの夜が忘れられなくて云々・・・」
 その束は、飼い主さんが捨てたようですが、不必要な物は捨てる断捨離、本当に大事です。







2023/04/18 5:50:53|エッセイ
手負いと子連れ
 昨日のこと、小作人仲間のMさんが、近くの町に熊が出たと話していました。この辺では、猪もいて、どっちもたまに人を襲うことがあります。
 熊も猪も、通常は人の気配を感じると逃げます。人間が彼等を怖がる以上に、彼等にとっては人間が怖いのです。
 ところが、罠や銃などで人から危害を受けたいわゆる手負いの場合と、子供連れの場合は、積極的に人を襲うことがあります。人間に対する恨みと、子供を守るための過剰防衛がそうさせるのです。
 そう言えば、我が女房だって、子供ができてから本当に強くなりましたから。







2023/04/18 5:16:50|エッセイ
へそくり
 小遣いを貰っていても、テニスラケットやパソコンなどちょっとした買い物がしたいときがありますが、いちいち飼い主さんに言うと、嫌味を言われます。そんなとき、へそくりがあると便利です。
 あるとき、第一勧業銀行でへそくり口座を作ることにしました。窓口の若い男性行員に、「家に連絡しないようにして口座を作りたい」と言うと、「そんなことはできません」と言います。結婚しているのかと聞くと、独身だと言います。そこで既婚の人を呼んでくれと言いました。その人に頼むと、「ご事情はよくわかります」と言って、すぐに手続きをしてくれました。それでしばらくは安泰でした。
 何年かして、第一勧業銀行と富士銀行が合併してみずほ銀行になり、そのとき家に1枚の葉書が届きました。銀行名の変更についての連絡でした。それを見た飼い主さんから、きつい問い詰めがあったことは言うまでもありません。あまりの迫力に、つい白状してしまいました。かくして僕のへそくりは、この葉書が来た時点をもって、へそくりではなくなったのでした。