男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2023/07/29 4:29:23|エッセイ
ハイテク生活

 宇宙には人工衛星が飛び乱れ、人類は火星に行こうかなどと話し、冷蔵庫や風呂場がお喋りをするなど、世はまさにハイテクノロジーの時代です。そんな時代に、年寄りだからと言って置いて行かれるわけにはいきません。
 今日も、暑いです。家にいても、汗がだくだく流れて来ます。そこで、海に行くことにしました。自転車で10分もかかりません。そこで海水パンツは、家から穿いてく(ハイテク)ことにしました。これだと、海に行っても余計な手間はかかりません。僕の究極のハイテク生活です。
 歳をとっても時代に遅れたくないものです。








2023/07/29 4:18:39|エッセイ
幼児体験
 人間は、幼いときに経験したことが、一生尾を引くことがあります。幼児期に犬に咬まれたりすると、一生犬を怖がったりしますし、逆に楽しい経験をすると、それを後々まで快く感じます。
 僕は、赤ん坊のとき母乳で育ちました。母の胸に抱かれて乳を飲んでいたのです。それは、赤ん坊の僕にとって、一番の幸せの時間だったと思います。
 それが今も尾を引いて、女性を見ると抱かれたいと思うし、おっぱいを見ると吸い付きたくなります。
 これは、決して嫌らしい気持ちなどではなく、幼児体験のなせる業なので悪しからず。ハイ!







2023/07/28 4:52:01|エッセイ
なんで僕だけ?
 人は、公平に扱われないと、不満に思うものです。
 昭和33年に売春防止法が施行されてから、我が国では売春が禁止されました。そうは言いながらも、ソープランドなど実質的な売春はアンダーグラウンドで行われているようです。
 その昔、府中基地に出張したときのことです。大きな会議が終った後で、みんなで外に飲みに行きました。その帰り道に有名なソープランドがあり、その前にいわゆる「立ちんぼ」と呼ばれるお姉さんがいて、僕の前を歩いているみんなに「寄って行かない?」と声を掛けています。
 僕は、その様子を見ながら、自分の番になったらどう断ろうかと考えていました。「お金がないから」とか、「今日は忙しいんだ」とか、いろいろ考えているうちに、だんだん彼女に近付いてきます。いよいよ彼女の前に来たとき、何と言われるかと思い緊張しました。ところが、彼女は僕にだけ何も言いません。そして僕の後ろの人には、再び「寄って行かない?」を繰り返しています。
 金を持っていなさそうに見えたのか、真面目そうに見えたのかはわかりませんが、僕だけ声を掛けないなんて、それってないですよねえ。男のプライドを傷付けられた瞬間でした。







2023/07/27 4:01:06|エッセイ
わたし、ないのよ!
 その昔、東武東上線と埼京線は、もっとも痴漢が多い電車だと言われていました。僕は、通勤にその両方を使っていて、何度か痴漢らしい男に注意をしたことがあります。
 ある日のことです。埼京線の電車の中で、僕の隣に立っている3人の中年の女性が話をしていました。
 一人が言いました。
「わたし、若い頃、痴漢にやられたことがあるの。あれって、本当に嫌よねえ。」
 もう一人も言いました。
「私もよ。本当に嫌よねえ。」
2人は、しばらくそんな話をしていました。
 2人の話を聞いていた3人目の女性が、言いました。
「わたしって、そういう経験がないのよ。」
その言い方が、いかにも寂しそうでした。
 3人目の女性の気持ちも、何となくわかるような気がしました。







2023/07/26 14:43:54|小説「漂流記」
漂流記−8−(最終回)
 「いいか、君は帰らなければいけないんだ。こんなところで我が儘を言うんじゃあない。さあ、準備をしなさい。」
俺は語気を強めてそう言った。
 紗智子は、涙を流しながらも、しぶしぶ俺の言葉に従い、洞穴の方に行き、簡単な荷造りを始めた。
「ピーコも連れて行けばいい。」
「いいえ、ピーコは置いていくわ。ピーコも、ここだから幸せなのよ。東京に連れて帰ったのでは、可哀相だわ。」
「そうかも知れないね。でも、寂しくないかい。」
「寂しいけど、ピーコを不幸にしたくないわ。」
 やがてボートが浜辺に着いて、乗組員が二人上陸して来た。日本人である。
「日本の方ですね。」
年上の人が聞いた。
「ええ、一月ほど前にヨットで遭難しました。」
「ああ、ニュースで言っていた人達ですね。会社の社長のお嬢さんと、ヨットの乗組員の男性、無事でなによりです。」
「ここはどこでしょう。」
「台湾の近くですよ。随分、流されていたのですね。連日、捜索していたようでしたが、こんなところまで流されていたので見つからなかったのです。」
 俺達は、簡単な荷物を持って、ボートに乗り込んだ。最後まで肩に留まっていたピーコを、紗智子が放した。ピーコは勢いよく陸地の方に飛んで行った。
 ボートに座って、俺は感無量という感じだったが、紗智子はどこか寂しそうだった。
 そのときである。バタバタという羽音がしたと思うと、ピーコが紗智子の肩に留まった。帰って来たのである。
「ピーコ!」
 紗智子はそう言うと、ピーコを両手で掴み、頬ずりをした。ピーコの方は何があったのかというように、目をパチクリしていた。
「さあ、ピーコも一緒に行きましょう。東京の新しい生活が待っているわ。わたし達3人の新しい生活よ。」
 俺は、紗智子が言った、「3人の・・・」という言葉が妙に胸に深く響いた。
              −終り−