男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2025/05/07 4:25:48|エッセイ
慎重だったのに
 僕は自衛官でしたから、慎重な行動が身についています。作戦や戦闘行動での失敗は隊員の命にも係わるからです。
 ある日、公園に花の写真を撮りに行きました。カメラはデジタル一眼レフとスマホがあるのですが、それだけではまだ安心できずコンパクトカメラを持って行きました。二重三重の対策は、作戦行動の基本です。これでカメラにトラブルがあっても大丈夫です。
 公園に来て、一通り一眼レフで撮り終えた後、コンパクトカメラで撮ろうとしました。ところが電源が入りません。せっかく持ってきたのに、役に立たないのです。買ってからまだ1年にもならないのにもう故障したのかとがっかりしていました。
 しばらくして思い出しました。電池を充電するために、外して置いたのです。
 僕の指揮下で部下が作戦行動をしなくて済んだ平和な時代を生きて来られたことに感謝です。







2025/05/06 2:32:49|エッセイ
上手な叱られ方
 M子さんは、大学を出てすぐ事務官として自衛隊に入り、僕の職場に配属されたばかりでした。庶務の仕事で、毎朝、僕のところにその日の書類を持って来てくれていました。
 ある日、彼女が持ってきた書類を見ていると、既に期限が切れた古いものがありました。僕は、彼女を呼んで叱りました。
「庶務だって、一通り書類に目を通して、どんな内容か確認しないとダメじゃないか。これが大事な書類だったら、大変なことになるんだよ。」
 すると彼女が、ニコッと笑って言いました。
「あらっ、部長。ありがとうございます。私、そうやって叱られたのは初めてです。嬉しいです。」
 それを聞いた僕は、思わずデレーッとなって言いました。
「気にしないでいいんだよ。君は、まだ自衛隊に入ったばかりなんだからねえ。」
 世の中で上手な叱り方を説く人は多いですが、彼女からは上手な叱られ方を教えられました。







2025/05/05 4:30:12|その他
自信ある仕事
 自分の仕事に自信を持つことは大事です。
 ある夏の日のこと、飼い主さんが僕に言いました。
「あんた、車のエアコンが、急に効かなくなったわ。昨日までは調子が良かったのに、どうしてくれるのよ。」
ずっと車を使っていたのは飼い主さんなのに、あたかも僕のせいだと言わんばかりです。
 僕は、仕方なくガソリンスタンドに行きました。スタンドでは、若い店員が、「多分、ガスが抜けているのでしょうが、他の原因かも知れません。」などと、自信のないことを言います。別のスタンドに行っても、同じでした。
 それで、僕は、自動車修理工場に行きました。そこの親父は、いかにも自信に満ちた様子で言いました。
「これは、ガスが抜けているんだ。それも、少しずつ抜けたものだから、ガスを充填すれば直るよ。」
 ガスを充填すると、エアコンの調子は元に戻りました。値段は、ガソリンスタンドよりは高かったけど、自信のある故障診断に、僕はすっかり満足していました。
 仕事も男女の道も同じです。自信を持った態度で生きていくことが大事なのです。
 でも3日ほどして、飼い主さんが言いました。
「あんた、やっぱり、エアコンの調子がおかしいわよ。」







2025/05/05 1:04:08|エッセイ
立夏
 今日は、子供の日ですが、併せて24節気のひとつ立夏です。山野に新緑が目立ち、風が爽やかになり、夏の気配が感じられる頃です。
 今日は山友のNさん達と、山口市の亀尾山に登って来ますが、新緑がきれいでしょう。
 海にも夏が来て、そろそろキスが釣れ始める頃ではないかと期待しています。次の大潮のとき(13日前後)には、調査釣行に行ってみたいと思っています。







2025/05/04 17:12:13|エッセイ
蛇の目傘にご用心
 若い頃、職場の慰安旅行で伊香保温泉に行ったときのことです。
 宿での飲み会が終って、僕は先輩のMさんと2人で夜の町を歩いていました。すると振袖のような着物を着た若い美人が、蛇の目傘を挿しかけて、「一緒に飲みませんか」と誘いました。先輩も僕も、ついフラフラと後を付いて行ってしまいました。店に入ると、頼んでもいないのに立派な果物のオードブルが出されていました。こちらは、宴会の後なので飲む気も食べる気もしません。
 しばし飲んだ後で、かなりの金額を請求されました。
 男性の皆さん、蛇の目傘を挿し掛けて来る美人には気を付けましょう。