中国へ「売られる花嫁」被害相次ぐ 北朝鮮やベトナム 背景に一人っ子政策!。中国と北朝鮮の国境に流れる豆満江。川が凍り付く冬は北朝鮮(奥)から歩いて中国(手前)に渡る密入国者も多い=2018年1月撮影、中国吉林省琿春市 中国の農村部へ近隣諸国の女性が花嫁として売られる被害が相次いでいる。人身売買組織から言葉巧みに中国へ連れ出され、見知らぬ現地の男性と結婚を強いられる北朝鮮やベトナムの女性が目立つ。中国では長年続いた「一人っ子政策」の影響で男性の数が女性を大きく上回っており、深刻化する花嫁不足が人身売買を生む素地となっている。1月下旬、ソウル近郊。「ちょっと中国に出稼ぎに行こうと思っただけなのに、こんな所まで来てしまった…」。北朝鮮出身の30代女性、李さん=仮名=は独り暮らしの1DKマンションでため息を漏らした。北朝鮮北部の両江道で軍人の夫と長女の3人で暮らしていた。比較的余裕のある生活が暗転したのは2012年だった。中朝国境の警備に当たっていた夫が中国へ密入国した労働者に便宜を図った疑いで軍に逮捕された。「釈放するには賄賂がいると言われ、家も家具も全部売るしかなかった」。軍を辞めた夫は酒におぼれ、家計は一気に苦しくなった。「中国に出稼ぎに行くけど一緒に行かない?」。15年4月、友人の女性に誘われ、最初は迷った。しかし「2カ月稼いで戻ってくれば大丈夫。朝鮮族経営のレストランだから言葉も通じる」と言われ決意した。深夜、山間部で朝鮮族の中国人と待ち合わせし、雨が降る中、国境を流れる豆満江(中国名、図們江)を歩いて渡った。中国側に着くと「すぐに追いつくから先に行ってて」と言う友人を残し、トラックに乗り込んだ。到着したのは黒竜江省ハルビン郊外の集落。「おまえはここで結婚するんだ」。朝鮮族の男に告げられ、初めてだまされたと気付いた。泣きながら抗議したが「国境まで戻るのに7万元(約114万円)かかる。その金があるのか」「ここは中国だ。殺して埋めても誰も分からない」とすごまれた。その日の未明、トイレに行くふりをして逃亡を試みた。しかし、外に通じるドアを開けた途端、大きな音が鳴り、追ってきた男に連れ戻された。激しく殴られ「もう結婚するしかないと諦めた」。 |