☆府中市郷土の森博物館・小野一之館長に聞く「くらやみ祭」の魅力!。毎年、4月30日から5月6日にかけて様々な神事が行われる「くらやみ祭」。鎮座1900年の歴史を誇る、府中市・大國魂神社の例大祭です。東京都指定無形民俗文化財となっているこのお祭りについて、府中市郷土の森博物館の小野一之館長に聞きました。くらやみ祭の歴史――このお祭りが府中市で行われる由来は?小野館長「この辺りは昔、武蔵国(むさしのくに)と言われていました。今の東京都、埼玉県のほぼ全域から横浜市、川崎市を合わせたくらいの大きな国でした。その国府(役所)が置かれた場所が府中で、国府祭として始まったと考えられています」――お祭りが夜に行われる理由は?小野館長「くらやみ祭はその名の通り、夜にお神輿が出ます。これは、神様が夜にお出ましになるという、古くからある日本のお祭りのスタイルで残されています」 真提供:府中観光協会 クライマックスは神輿渡御――お神輿の通り道は?小野館長「神輿渡御路と御霊宮神輿渡御路という2つの道を通って、8基のお神輿が御旅所へ向かいます。御旅所はもっとも重要な神事が行われる場所です。ここで1年に1回神様が生まれ変わるという、日本の古い信仰が、このお祭りには息づいています」―他にくらやみ祭の魅力は?小野館長「お祭りの日程が秀逸なんです。4月30日の品川海上禊祓式にはじまって、5月3日の囃子の競演と競馬式、4日の太鼓の競演や山車行列、5日は最大の見せ場、神輿渡御。クライマックスに向けて、誰が観ても徐々に盛り上っていく様子が分かります。こうした行事としての素晴らしさも際立っています」 |