 ★インドネシア 旅客機が墜落 189人が搭乗 インドネシアで29日朝、首都ジャカルタから北部の島に向かっていた地元のLCC=格安航空会社ライオン・エアの旅客機がジャワ海に墜落しました。旅客機には乗客乗員189人が搭乗していたということで、救難当局が機体の捜索を急いでいます。インドネシアのLCC=格安航空会社ライオン・エアによりますと、ジャカルタ近郊の空港をたち、北部のバンカ島のパンカルピナンに向かっていたボーイング737型機の旅客機、JT610便がジャワ海に墜落しました。旅客機には子どもを含む乗客乗員189人が搭乗していたということです。ジャカルタの日本大使館によりますと、これまでに日本人が搭乗していたという情報はないということです。インドネシアの救難当局によりますと、これまでに周辺の海域で遺体の一部や被害者のものとみられる衣服などが見つかっていますが、機体が沈んでいる位置が特定できていないということで、軍の艦船なども出動して捜索を急いでいます。方、ライオン・エアのCEOは、記者会見を開き、事故を起こした機体について「事故の前の飛行でジャカルタに到着したあと技術的な問題が見つかったが、所定の手順に従って解決した」と述べ、事故の直前に機体に何らかの不具合が見つかり修理していたことを明らかにしました。また、ボーイング社は声明を発表し、「事故原因の調査に技術的な協力をする用意がある」として、原因の究明に協力する考えを示しています。旅客機が向かっていたパンカルピナンは、インドネシア・スマトラ島の東にあるバンカ島の最大の都市で、バンカ島は多くの観光客がシュノーケリングなどに訪れることで知られています。フライトレーダー ジャワ海上空 データが途切れる旅客機が発信する位置や高度の情報をもとに飛行コースをインターネット上で公開している民間のホームページ「フライトレーダー24」によりますと、このライオン・エアの旅客機は、29日午前6時20分ごろにジャカルタを離陸し、パンカルピナンに向かいました。離陸後は順調に高度を上げ、午前6時31分には高度1661mに達していましたが、その35秒後には急速に下降して1112mまで高度を下げ、そこでデータが途切れています。場付近とされる映像 破れた黒いカバンなどもインドネシアの国営放送で放送された現場付近とされる映像には、うっすらと白いものが広い範囲にわたって、海に浮かんでいるのが確認できます。また、割れた白い板のようなものや破れた黒いカバンなども映されています。ライオン・エアはインドネシアのLCCライオン・エアは、インドネシアで2000年に運航を開始したLCC=格安航空会社です。会社のホームページによりますと、ジャカルタを中心に国内各地を結ぶ路線のほか、シンガポールやマレーシアなどを結ぶ国際線もあり、最大で一日に226便を運航しているということです。ライオン・エアは、2004年にインドネシアのジャワ島で国内線の旅客機が滑走路をオーバーランして少なくとも27人が死亡し、60人以上がけがする事故が起きています。2013年にはバリ島の空港で旅客機が着陸に失敗して海に落ち、およそ40人がけがをする事故も起きています。インドネシア 過去にも重大事故インドネシアでは、これまでにも旅客機の重大事故が相次いでいます1997年9月には、国営の「ガルーダ・インドネシア航空」の旅客機が、スマトラ島北部に墜落し、日本人6人を含む乗客乗員234人全員が死亡し、インドネシアで最悪の航空事故となりました。また、2005年9月には格安航空会社の「マンダラ航空」の旅客機が、スマトラ島北部のメダンで離陸直後に墜落・炎上し、乗客乗員130人以上が死亡しました。さらに、2014年12月には格安航空会社の「エアアジア」の旅客機がカリマンタン島の沖合に墜落し、乗客乗員162人全員が死亡しました。 |