男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2026/08/11 13:17:42|小説「人妻」
人妻−10−
人妻−10−

 次にデートをしたのは、2週間後の月曜日だった。食事をし、いつものホテルに行った。
 毎朝の電車で会っているとはいえ、身体を交えるのは10日ぶりである。朝の電車の中では、高まる欲望を抑えていた。その反動もあってか、私達はむさぼるように愛し合った。
 心地良い疲労感が残る愛の行為の後で、私が聞いた。
「休日は何をして過ごしているの?」
「家事や買い物が多いですけど、たまに公園を散歩したりします。」
「僕も、普段は身体を動かさないので、休日は良くウォーキングをするよ。」
「この季節は、気持ちが良いですね。」
 国分寺から行くとすると、立川にある昭和記念公園だろうと思った。私は、そこで逢えたらと思ったが、彼女の迷惑になってはと思い話題を変えた。
 そして再び、彼女に挑んで行った。
 月曜日の情事は、どうしても疲れが残る。それは仕事とは違う疲れだった。
 翌日の朝、庶務担当の洋子がオフィスに置いてあるコーヒーを持って来て言った。普段は自分で淹れるのだが、今日は彼女が気を利かせて持って来てくれたのである。
「部長、お疲れのようですね。」
「そうかい?そうでもないけどね。」
「でも、さっきあくびをなさっていたわ。」
「そうだったかなあ・・・」
「コーヒーで元気になってください。」
 洋子は、笑いながらそう言うと、私の前から立ち去った。
 彼女は、入社2年目に入るが、なかなか気が利いた女の子である。営業1課の所属であるが、私のスケジュール管理や、経費関係の書類の整理、来客時の茶の接待など、秘書的な役割を果たしてくれていた。細かいことに気が付くし、営業部全体の動きにも確かな目を持っているようで、「最近、営業4課の元気がないみたいです。」などと情報を入れてくれる。そんな彼女だけに、自分と祥の関係を見抜かれているのではないかと危惧した。
 洋子とは、最初のとき挨拶の意を込めて食事を共にしたが、その後はしていない。私は、社内報を持って来た彼女に言った。
「川野辺君、君の都合が良い日に食事でも付き合ってくれないか?」
「嬉しいです。ありがとうございます。」
そう言って大きくお辞儀をすると、自分の席に戻って行った。
 しばらくすると、私のプライベートの携帯にメールが届いて、洋子から金曜日の都合が良いと書かれていた。私のスケジュール管理をしている彼女だから、駄目だと言うことはできなかった。
 定時退社日の金曜日、私は先に渋谷にあるレストランに行って、洋子が来るのを待っていた。
         ―続く−







2026/08/10 11:47:23|小説「人妻」
人妻−09−
人妻−09−

 私と祥は、お互いの身体をバスタオルで拭くと、裸のままベッドに向かった。私は、祥の身体をベッドに横たえて覆いかぶさるようにキスをした。祥も私の背中に回した手で、強く私を抱き締めている。
 長いキスが続いた後、私は唇を彼女の首から耳、乳房へと移して行った。耳や乳首にキスをすると、彼女の口から喘ぎ声が出た。どうやら性感帯のようである。そこを念入りに愛撫してから、また舌を下半身に向かって移動させる。いよいよ彼女の一番敏感な部分に達すると、舌先で突起を転がした。彼女の口から、より大きな喘ぎ声が聞こえ、全身を震わせたと思うと、両脚で強く私の頭を締め付けた。絶頂に達したようだった。
 しばらく休んだ後で、彼女が身体を起こして、今度は私の身体に唇を這わせた。手は、私の物を優しく掴んでしごいている。私は、たちまち元気を取り戻した。彼女は、愛おしそうにそこにキスをすると、私の上に跨ってゆっくりと腰を沈めた。彼女の秘密の部分が優しく私の物を包んでいる。私は、たちまち深い快感に襲われた。
 その日、私達は3回身体を交えた。若い頃を除けば、妻との間にはなかったことである。
「三宅さんって、本当にタフですね。」
「君が魅力的だからさ。君のここが、僕に元気を与えてくれるんだ。」
 私は、そう言って彼女の敏感な部分に指を這わせた。
「ああ〜っ」と彼女が歓びの声を漏らした。そして私の物を手で包んだ。
 その行為に刺激された私の物は元気になり、4度目の行為に挑んで行った。
 行為の後、二人の間に静かな時間が過ぎていく。
「次はいつ逢えるだろう。」
「明日にでも逢いたいですけど。」
「来週も、逢いたいね。」
「また連絡を取り合いましょう。」
 金曜日の逢瀬はいろいろな面で二人にとって都合が良かった。私は、定時退社日だったし、翌日の出勤を気にしなくて良いと言うことで気分的にも開放されていて、愛の行為にも情熱を注ぐことができた。
 しかし、良いところだけではなく、致命的な欠点があった。それぞれの配偶者に疑われることである。二人とも家庭がある。それを壊したいとは思っていない。以前、浮名を馳せたある女流作家のエッセイに、浮気がバレる理由のひとつに、毎週同じ曜日に帰りが遅くなるというのがあった。
 どんなに都合が良くても、二人の関係がバレてしまうというリスクは、絶対に避けなければならないことだった。
 結局、金曜日ばかりと言うことは避けて、連絡を取り合いながらデートの約束をすることにした。
         ―続く−







2026/08/09 16:00:50|小説「人妻」
人妻−08−
人妻−08−

 駅前を通り過ぎると、ホテルはすぐそこである。さすがに人通りの多い駅前では繋いでいた手を離して通り過ぎたが、裏通りに入るとすぐに腕を組んで歩いた。私は、祥を少しでも離していたくない気持ちだった。
 裏通りに入ると、すぐにホテルに着いた。この前も来ていたので、手続き的には心配なかったのだが、残っている部屋は2部屋しかなかった。金曜日の夕方は、多くの恋人たちのデートの時間のようである。幸い、私達は部屋に入ることができた。
 部屋に入るとすぐに、私は祥を抱き寄せてキスをした。彼女も、私の背中を抱き締めてキスをする。舌と舌を絡ませる濃厚なキスだった。
 一旦、身体を離すと、私は彼女のスーツのボタンに手を掛けた。ひとつひとつ、せわしなく外して行く。彼女は、私の股間に手を伸ばして言った。
「お風呂に入りましょう。」
 私達は、裸になるとそのまま浴室に向かった。浴槽にはお湯はないので、まず浴槽にお湯を入れるようにしてから、シャワーを浴びる。私は、祥にキスをしながら背中からシャワーを浴びせた。彼女の全身を温めると、ボディソープを手に塗って、彼女の背中に塗りながら洗って行った。背中から脇腹、胸へと手を伸ばしていくと、彼女の頭が上向いてかすかな喘ぎ声が漏れた。私は、更に彼女の全身に手を伸ばして、身体を洗った。彼女は、力が抜けたように、私に身を任せていた。
 その時、浴槽からお湯が溢れる音がした。私は、湯口の蛇口を閉めると、彼女の手を取って浴槽に導いた。
 私が先に入って、彼女導き抱き合うようにして自分の膝の上に座らせた。
「逢いたかった。この前、逢えなかったときには気が狂いそうだった。」
 私は、そう言うと彼女にキスをした。彼女も、私の背中を抱き締めて強く唇を足付けて来たが、言葉は発しなかった。抱擁とキスの間、すっかり元気になっている私の物が、彼女のお尻を叩いた。
「こらっ、腕白坊主、もうちょっとおとなしくしていなさい。」
 彼女は、そう言うと、私の物を掴んで軽くしごくようにした。こんなところで彼女がジョークを言うとは思っていなかったので、ちょっと驚いた。
 彼女に触れられて、私の物はいきり立った。それまでも先日の逢瀬キャンセル以降長く待たされていたので、我慢の限界を感じた。
「君と、ここで結ばれたい。」
 彼女は、うんとも嫌とも言わなかった。私は、彼女の敏感なところに手を伸ばすと、彼女のそこはすっかりお湯ではない潤いを持っていた。
 私は、一旦彼女の身体を持ち上げると、自分の物を彼女にあてがって、ゆっくりと沈めるようにした。彼女の口から喘ぎ声が漏れて、次第に大きくなった。彼女と私は、浴槽の中で同時に絶頂を迎えた。
 二人は、ひとつになった状態のまま、しばらく浴槽の中で抱き合っていた。
         ―続く−







2026/08/08 18:47:16|小説「人妻」
人妻−07−
人妻−07−

 祥と逢えないことがわかってからの私は不機嫌だったようである。部の連中にもそれが感じ取られたのか、いつものように冗談を言ってくる者もいなかった。
 次の朝、電車で彼女が言った。
「昨日はすみませんでした。夕方になって急な企画会議が入って、いつ終わるかわからなかったものですから。」
「宮仕えの悲しさだね。残念だけど、仕方が無いよねえ。」
「三宅さんは、金曜日のご都合はいかがですか?」
「金曜日か、特に予定はないし、何としても都合をつけるよ。」
「じゃあ、金曜日に逢いましょう。楽しみにしております。」
 そう言うと、彼女は人にわからないように手を伸ばして、私の股間に触れた。私の物が、急に元気になった。彼女がニコッと笑顔で言った。
「早く、ここに逢いたいです。」
「僕もだ。息子が、君の姫に逢いたがっている。」
私は彼女の耳元でそう言って、そっと彼女の胸に触れた。
 金曜日が待ち遠しかった。まだ2日あるが、その2日間は遠足を待つ子供のような気持だった。
 会社で窓から外を見ていると、部でいつも書類などを持って来てくれる秘書役の洋子が寄って来て、「部長、何か良いことがあったのですか?」と言った。
「そう見える?」
「えゝ、今日は何だか楽しそうですもの。」
 私は努めて表情や態度には表さないにしていたのであるが、彼女は敏感に感じ取ったのだろうと思うと女性の勘の鋭さに驚かされた。
 金曜日になった。幸い、毎週の金曜日は会社の早期退社日である。私は、あらかじめ約束していた恵比寿ガーデンプレイスにあるレストランで彼女を待った。ウエイトレスが、注文を聞きに来たが、「連れが来るのでそのとき一緒に。」と言った。
 祥がやって来たのは、10分後だった。
「すみません。遅くなって。お待ちになりました?」
「いや、僕も今来たばかりだよ。」
 私はワインとステーキを、祥はハンバーグを注文した。ワインで乾杯すると、食事にかかる。祥は、健啖家であるらしく上品にナイフとフォークを使いながら、元気よくハンバーグを口に運んでいる。
 ワインが空になったとき、私達は店を出た。店からこの前のホテルまでは歩いて10分ほどである。
 途中、山手線のガード下に来たとき、周囲に人がいないのを確かめて私が言った。
「逢いたかった。」
「私も。」
 そう言うと、二人は抱き合ってキスを交わした。
         ―続く−







2026/08/07 12:54:06|小説「人妻」
人妻−06−
人妻−06−

 朝の通勤の満員電車の中、祥が私のところにやって来て、挨拶を交わす。
「おはよう。」
「おはようございます。」
「やっと会えたね。」
「良かったです。」
 私は、彼女の腕を取って車両の隅に招くと、他の客からかばうように位置取り、耳元でささやいた。
「逢いたかったよ。」
「私もです。」
「これで通勤が楽しくなった。」
「そうですね。私も嬉しいです。」
 私達は、半ば抱き合うような姿勢で、小さな声で会話を交わしていた。
 次の日から、大抵の日は出会うことができ、一緒に通勤するようになった。西国分寺から新宿での乗り換えを含めて渋谷までの40分が、私の一日で一番楽しい時間になった。
 私達は、電車の中でお互いに当日の予定や、出張の予定などの話をし、そこで夜逢う約束もした。仕事の都合で会えなくなったときは、メールで連絡をすれば良かった。
 最初に逢ってから1週間が過ぎたとき、朝の電車の中で私が彼女の耳元で囁いた。その日、私は特に予定がなかったのである。
「今晩は、都合はどう?」
「いいですわ。」
「じゃあ、7時に恵比寿の駅で。」
「わかりました。」
 その日、仕事をしていても夜の彼女とのこと考え、仕事に身が入らなかった。会議で名前を呼ばれて、初めて自分の意見を聞かれていることに気が付くほどだった。
 夕方になって、プライベートの携帯がメールの着信を伝えた。開いてみると彼女からだった。
「すみません。急な会議が入りました。お約束の時間には行けそうもありません。 祥」
 いかにも急いでいるらしく、簡単な文章だった。私は、「遅くても良いから逢いたい。」と、返信をしようかと思ったが、思い留まった。キャリアのOLとしてこのように忙しいことがあるのは十分に理解できた。
 取り敢えず、私は返信のメールを送った。
「了解しました。残念ですが、次の機会を作りましょう。」
         ―続く−