今でこそ、ほとんどの会社や官庁で、給料は銀行振込みですが、僕が若い頃は現金支給でした。その頃は、どんな怖い奥さんでも、給料日くらい愛想が良くて、ささやかながらテーブルのおかずが一品多かったりしたものでした。 銀行振込になってから、そんなことはなくなり、ひどい場合は亭主が家に帰っても、女房が先に給料をおろして、亭主だけ残して、家族で外食に行ったりします。振込みで、すっかり亭主の権威が失墜してしまったのです。 はやぶさは、小型ながら鷲の仲間で勇敢な猛禽類です。高い崖の上に巣を作り、メスが卵を抱いて孵化させます。卵が孵化して雛鳥が生まれると、メスは巣で雛を守ります。 オスが遠くまで、小鳥や魚などを捕りに行って巣の近くまで運んで来ると、空中でメスに渡し、直接雛に与えるのはメスです。人間が子供にご飯や小遣いを与えるのは母親であるのに似ていて、稼いでいる父親の存在は薄いのです。 雛の食欲は、成長に合わせてどんどん旺盛になります。 ある日、夕方近くになって、一日中働いたオスが疲れて巣の近くの枝に止まって休みました。すると、巣にいたメスが、飛んで来て、激しくオスを攻撃しました。もっと餌を獲って来いと催促するのです。オスは、仕方なさそうに、再び、餌を探すために夕暮れの空に飛んで行きました。 はやぶさも、人間も、男は大変です。 |