男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2024/11/14 23:50:15|エッセイ
逆走
 先日の運転免許の高齢者講習のとき、講師の人が「逆走だけは絶対にしないでください。」と言っていました。逆走が元で大事故になったニュースを聞くことも多いです。
 次は、落語の小噺です。

 おじいさんが、高速道路を走っているとラジオから次のようなアナウンスが流れて来ました。
「ただいま、1台の車が道路を逆走しています。十分に気を付けてください。」
 それを聞いたおじいさん、ふと前方を見て言いました。
「なんだ、1台なんて言っているけど、みんな逆走しているじゃないか!」
 
 お後がよろしいようで。







2024/11/13 3:18:00|エッセイ
ヤマカガシ
 ある日のニュースで、10歳の少年が蛇に咬まれて意識不明の重体になったと報じていました。咬んだのは、ヤマカガシという種類の蛇です。
 ヤマカガシは、子供の頃から身近にたくさんいた蛇で、悪ガキ達は尻尾を掴まえて振り回して遊んでいました。マムシのように攻撃的でなく、逃げることが多いので安心していました。毒など持っていないと思っていたのですが、調べるとマムシより強い毒を持っているようです。牙が口の奥の方にあるので、咬まれることは少ないようです。
 そう言えば、おとなしそうに見える女性でも、毒を持っている人がいます。その昔、女性の一刺しで総理大臣を辞めた人もいました。
 蛇も女性も、優しくおとなしそうに見えるからと言って、侮ると咬まれてとんでもないことになりますので、十分な用心が必要です。







2024/11/12 4:53:23|エッセイ
ハリネズミ
 ある日のこと、テレビで、ハリネズミと直接触れ合えるカフェを紹介していました。
 ハリネズミは、他の動物から襲われると身を守るためにトゲを逆立てます。トゲが刺さると大変で、とても痛いと言います。でも慣れれば、トゲを立てることもなく、人間が触っても大丈夫なのです。多くのお客さんが、ハリネズミを手に乗せて楽しんでいました。ハリネズミでも慣れれば、人間と仲良くでき、可愛いのです。
 我が家には、50年飼っていてもしょっちゅうトゲを立てているのがいて、ハリネズミよりよほど扱いが難しいです。







2024/11/11 4:51:33|エッセイ
鯱(しゃち)
 鯱(しゃち)は、鯨の仲間で、獰猛な海の動物です。河口の鮭や海岸にいるアザラシを食べ、ときには自分より大きい鯨まで襲うこともあります。
 頭が良くて好奇心が強く、アザラシを襲うときには海にいながら陸上の様子を観察し、どうすれば上手に猟ができるかと作戦を練っているといいます。
 鯱の群が子供を連れてアザラシ猟をしているとき、アザラシの子供を捕まえました。そして、まるで水族館で芸をするときのようにアザラシの子供を宙に放り上げ、若い鯱の猟の訓練をします。放り上げられたアザラシの子供を見ていると、鯱は本当に残酷な動物だと思います。
 あるとき、アザラシを襲って満腹になった鯱が、沖にはぐれたアザラシの子供を陸まで連れてきて、丘に放して助けました。ずっと鯱の研究をしていた生物学者も、これをどう説明して良いかわからないと言います。
 鯱がアザラシの子供を一度助けたからといって、決して鯱は優しい動物とは言われません。飼い主さんがたまに優しいからと言って、本質的に優しいわけではないのです。







2024/11/06 4:22:24|エッセイ
出世の条件
 アフリカの乾燥の地ナミビアの砂漠に、以前人間が作った水場があります。
 ここに多くの象の群が水を飲むために順番にやって来ますが、それとは別に水場を仕切るオスの象が何頭かいました。そこにはボスがいましたが、いつしかボスの象の姿が見えなくなりました。
 研究者にプリンスと名付けられた雄の象がいて、水場のボスの座を狙いました。ところが、他にもライバルがいました。ボスの座を狙う若い象や、先代のボスの一番弟子、あるいはもっと年老いた象が現れます。
 プリンスは、力づくで攻撃して来る若い雄には力で戦いますが、力は弱くても年上の象には敬意を表します。プリンスは、そうした外交術で、見事にボスの地位を得たのでした。
 象の世界でも、年長者を敬わないと偉くなれないようです。若い人達にも、見習って欲しいものです。