男と女

「男と女」について、本当にあったことをエッセイに、夢や希望を小説にしてみました。 そして趣味の花の写真なども載せています。 何でもありのブログですが、良かったら覗いて行ってください。
 
2024/11/22 5:11:46|エッセイ
刷り込み現象
 鳥類には、刷り込み現象といって、産まれて最初に見た動くものを親と思う性質があります。
 テレビなどで、小型飛行機などのすぐ傍を飛んでいる雁の映像を見ることがあります。これは、鳥の刷り込み現象を利用したもので、雁の雛が孵ったときに、最初に飛行機を見せ、飛行機を自分の親だと思わせることから始まるのです。
 子供の頃、家でチャボを飼っていました。オスとメスのつがいでした。メスが抱卵して何日かして、雛が孵ったとき、メスのお腹に手を入れて、孵ったばかりの雛を手に取ってやると、人間によく懐きます。ある雛は、遠くからでも名前を呼ぶと、走ってやって来るほど懐いていました。僕は、その雛を可愛がり、昆虫や柔らかい草などを与えていました。懐くと、本当にかわいいものです。
 僕が結婚したとき、飼い主さんは25歳でした。刷り込み現象を期待するには、かなり遅かったようで、数十年一緒にいても、未だに懐きません。







2024/11/21 4:16:58|エッセイ
パーソナルスペース
 動物には、パーソナルスペースがあります。
 サーカスの調教師が、ライオンやトラなどの猛獣を調教するとき、数メートルの距離を保ちます。それ以上近付くと調教師を襲うことがあり、逆に遠ざかると無視して、言うことを聞かなくなります。この距離がパーソナルスペースです。そしてこの距離は、お互いの信頼の度合いに応じて変化します。信頼し合っていれば近付いても平気になり、信頼がなければ遠くなってしまいます。
 男と女も同じで、他人同士が近付くと違和感を覚えて思わず逃げたくなりますが、恋人同士だと身体をぴったりとくっつけても平気です。
 しかし夫婦になるとこれはまた微妙で、若い頃はパーソナルスペースが狭くても平気ですが、長く一緒にいるとだんだん遠くなってしまいます。
 付かず離れず、パーソナルスペースを上手に保つことが、良好な夫婦関係を維持する秘訣のようです。
 それゆえ、僕は毎日のように山を歩き畑に行っているのです。







2024/11/20 6:54:09|エッセイ
ライオンとハイエナ
 我々は、しばしば事実の一部だけを見て物事を判断しがちですが、それが誤りであることがあります。
 ライオンもハイエナも、どちらもアフリカの草原に棲んでいる肉食の動物です。縄張りが一緒なので、いつも獲物をめぐる激しい争いをします。
 ライオンは百獣の王と言われ極めて勇敢な動物で、ハイエナは屍肉を漁る下等な動物であると思われていました。人間が、ライオンやハイエナを観察するとき、ライオンが食べ残した獲物をハイエナが漁っていたからです。
 ところが、よく観察してみると、どうもそうばかりではないようです。実際に猟をするのはハイエナで、シマウマやヌーなどの獲物を、見事なチームプレイで捕らえます。そして仲間で食べようとしたときにライオンがやって来て、横取りするケースがけっこう多いのです。ハイエナも、最初は戦いますが、結局ライオンに負けて、獲物を取られてしまうのです。そして満腹になったライオンが行ってしまった後で、残りの肉を食べるのです。人間は、その最後のところだけ見て、ハイエナはライオンの余り物を漁っていると思い込んでいたのです。
 これは動物の例ですが、人間にもあります。飼い主さんは、振り込まれた給料を素早く引き出して、子供達に小遣いを与えていました。子供達は、小遣いをくれるのは母親だと思っていたようですが、あれだって本当は僕が働いて得たお金なのです。







2024/11/19 3:57:50|エッセイ
ライオンとシマウマ
 シマウマは草食動物で、しばしばライオンの餌食になってしまいます。
 ライオンに襲われた時、シマウマの群は必死になって逃げます。ところが、1頭が倒されると、他のシマウマは逃げることを止め、その辺で草を食べたりしています。シマウマは、ライオンが自分達が食べる分以上の狩りをしないことを知っているからです。
 我が家は今、夫婦二人暮らしです。子供達がいる頃は、子供のどっちかが叱られているときは、僕は安泰でした。飼い主さんも、同時に二人は叱らないからです。
 2人きりになった今、僕は、もっぱら食われるシマウマになってしまいました。







2024/11/18 3:03:48|エッセイ
ライオン
 ライオンの群は、通常1、2頭のオスと数頭のメス、それとその子供達で構成されています。
 群で狩りをするのはメスです。メスが苦労して獲物を獲ると、そこに悠然とオスがやって来て、メスを追い払って悠々と餌を食べます。その間、メスも子供達も黙って見ています。そしてオスが満腹になって餌から離れたとき、初めてメスや子供達が餌にありつけるのです。小さい獲物だと、骨と皮しか残っていないこともありますが、それだけオスが威張っているのです。
 何とも羨ましいライオンのオス、うちの飼い主さんにメスライオンの爪の垢を煎じて飲ませたいものです。