遭難記−07− モナは、真っ直ぐに伸びた美しい黒髪をしていた。瞳は大きく、笑顔になるとえくぼが可愛い。特にちょっと首を傾げたときの可愛らしさは魅力的だった。そんなモナと腕を組んで森の中を歩いていると、年甲斐もなく胸がときめいた。 東京にいるとき、俺に寄って来る女はけっこういた。俺に寄って来るのか、俺の財産に寄って来るのかはわからないが、女に不自由することはなかった。夜を共にすることもしばしばあったが、単なる性の捌け口と割り切っていた。ところが今、モナと歩いていると、高校時代に彼女に想いを寄せたのと同じような新鮮な気持ちになる。 彼女が俺に親切にするのは、村の長から言われているからか、あるいは自発的なものかはわからないが、俺に好意を持っているのは確かなようだった。 俺は、モナと過ごす時間が多くなった。その間、いろいろな言葉を覚えた。モナは日本語を、俺は現地の言葉を教え合った。無論、単語だけであるが、僅かながらでも言葉が通じると親しさが湧く。モナは、賢かった。理解が早く、教えた言葉はほぼ間違いなく覚えた。 また動きも敏捷で、時には木に登ったり、川で泳いだりした。俺は木には登れなかったが、泳ぎはできる。あるとき、モナの案内で川の上流に行った。そこに高さ5m程の滝があり、その下が15m程の滝壺になっていた。モナは、衣服を脱ぐと水に飛び込み、水面から顔を出すと俺に手招きをした。 俺もジーンズとシャツを脱いで、水に飛び込んだ。モナが、俺に水をかけた。俺も、モナに水をかけた。モナの笑い声が、森に響いた。しばらくじゃれ合うようにしていたが、俺は自分の物がいきり立っているのに気が付いた。それを指差して、モナが笑った。 俺は、モナを抱き締めた。モナは、抵抗することもなく、俺にしがみつくようにしていた。俺の物が、モナのお腹に当たった。それを感じたモナがおかしそうに笑った。その様子は、まさに天真爛漫そのものだった。 俺達は、しばらく水の中で抱き合っていた。モナの息が次第に荒くなっていった。俺は、乳房に手を這わせた。小さい乳房の上に、小豆ほどの乳首がある。そこを優しく撫でると、モナは頭をのけ反らした。 そのとき、繁みの方でガサガサと音がした。誰かが俺達のことを見ているのである。俺は、思わずモナを突き放すようにして身体を離した。 目撃したのは、走って去って行く若い女の後ろ姿だった。 ―続く― |