くさびら紀行

日ごろの興味をもったキノコ・植物・歴史町並み等を書きとめます。
 
2008/08/01 6:16:59|その他
信州の旅にん沓掛時次郎
>子規好き男氏より「沓掛の時次郎」の出身地もここだったような。情報をもらいました。
「一本刀土俵入り(右上)」で有名な長谷川伸氏の「沓掛時次郎」の戯曲を読みました。あらすじは、時次郎が博徒の喧嘩の助っ人に頼まれ、相手の三蔵を切りました。その時、仲間が三蔵の妻子を殺そうとしたので、妻子を助けました。義理人情の厚い時次郎は死に際に三蔵に頼まれて、妻子の面倒をみる。
文中には「信州の旅にん時次郎」「生まれ故郷の追分」「故郷の沓掛」「信州の沓掛の時次郎」等が書いてありますので出身地に間違いありません。中軽井沢に大きな沓掛時次郎碑もあるそうです。
「沓掛時次郎」といえばいまさら言うまでもなく長谷川伸の数ある股旅物のなかでも最も感動的で、名作で、映画(市川雷蔵主演)、芝居(澤田正二郎主演)で上映されました。かなりの熟年は観ていると思います。
沓掛時次郎がその名を残す沓掛宿は軽井沢と追分のほぼ中間地。
左下の写真は大映HPより。浅間山。堀辰雄文学記念館の前にある追分宿本陣門の裏門。







2008/07/31 8:15:43|湧水
湧水「女の神氷水」
 蓼科湖から白樺湖方面へ向かうビーナスラインの途中に「女の神氷水」 という湧水がありました。この水は横岳の別称「女神山」から流れてきています。「女の神氷水」と言われ、火山噴出物の隙間からかなりの水が湧出しています。
 看板には「生水では利用できません。必ず加熱してお飲み下さい」と書いてありました。手で触れてみるともの凄く冷たくて、そのまま飲みたくなりますが、看板に書かれている以上仕方ありません。この水で絞ったタオルで顔に当てたら本当に冷たくて気持ちが良かった。
 この「女の神氷水」の上にかなりの別荘がありましたので、当然飲料水に適さなくなり残念です。宿泊している朝のコーヒーはこの水を使ってました。







2008/07/30 5:53:01|きのこ
マツタケ並みの人気のチチタケ(乳茸)

 傘の直径は3〜12cm位で、丸山形ーほぼ扁平、中央部が浅くくぼんでじょうご形となります。表面は橙黄色や渋褐色で、ひだは白色のち淡黄色となり、手で触れた部分は褐色に変わり、茎と傘は同色で、ヒダに傷をつけると名前のごとく白色の乳液(上から二番目)を分泌することから「チチタケ(乳茸)」と名前がついた。この成分はゴムの木から出る樹液と同じ成分です。
 初夏ー秋までの長期間発生するキノコです。チチタケの仲間はみな乳液を分泌し、種類により、乳液の色は白、黄色、朱色など様々です。分類はベニタケ科チチタケ属。撮影場所は長野で7/26日。
 発生は初夏から秋、広葉樹林に発生し、乳液を出す不思議なキノコ。栃木県では人気のキノコでマツタケなみの値段で販売されてますが、ここでは「チタケ」と呼ばれてます。
料理は味、香りともに良く、うどん等のだし汁にコクが出ます。脂肪質の料理に合います。油炒め、けんちん汁、天ぷらなどにあいます。食べる時はキノコに詳しい人に聞いてください。キノコ通に聞くと下痢は当たり前と思って食べると言う。
 同じ仲間にはニオイワチチタケとチョウジチチタケ(丁字乳茸)等があります。ニオイワチチタケは傘表面に淡肉食色と褐色の環紋が交合にでき、カレー臭の匂いがあります。チョウジチチタケ(丁字乳茸)はチョウジの香りがし、乳液の色が白色からクリーム色に変化します。上から三番目と一番下はチョウジチチタケ(丁字乳茸)で傘表面に環紋がもちろんあります。分類は難しいので胞子等も調べないとなかなか断定はできないです。
 

 







2008/07/29 5:56:21|きのこ
冬虫夏草のクモタケ
 冬虫夏草のクモタケはトタテグモ類に寄生し、7月頃(6-9月)、地表の蓋(上真ん中の写真)を開いて伸長発生してきます。このトタテグモの蓋は雨が降った時と餌を取った時は蓋をします。
 無性世代の分生子束であり、頭部は淡紫色で、粉状の分生子を形成しています。クモタケはスチルベラ科。分生子とは無性的につくられる胞子。
 日本では同属の冬虫夏草属(Cordyceps)の菌に加えてスチルベラ科(Stilbellaceae)などの菌も含めた昆虫や菌に寄生して発生する麦角菌類(バッカク目)の総称としても「冬虫夏草」という呼称が使われています。
 発生箇所は表土の湿りが常に必要です。沢地形、段丘面、くぼ地等のある森林公園、また佐倉城跡で見ています。当然、寄生のトタテグモと分布が平行します。涼しい長野に行ってきました。







2008/07/25 7:43:43|植物
せせらぎの町三島

 せせらぎの町三島に、多数のわき間(湧水口)が市内の公園内にあります(一番上)。地元の青年に案内してもらい、ミシマバイカモ(上から三番目)を見てきました。この花はキンポウゲ科、淡黄色の花が梅に似ているので、この名前がつきました。汚染にも敏感で柿田川の上流にしか生息していません。柿田川を代表する植物です。清涼な湧水中の砂地に根をおろしています。咲く時期は、普通5-9月ですが柿田川では一年中咲きます。かつては、三島の河川に多数群生(上から二番目)していましたが、かなり姿を消しています。
 湖沼沿岸辺縁部に生育するアシ、マコモなどのように葉や茎の一部が水中にあり、一部は空気中にでている植物のことを挺水植物(ていすいしょくぶつ) 、または抽水植物とも呼ぶという。また、ヒシやハスなどのように根や茎が水中で、葉は水面に浮いている植物のことを浮葉植物といい、ミシマバイカモなどのように根、茎、葉ともに水中に没している植物のことを沈水植物という
 メスの翅が橙色に輝く美しい中型のカワトンボ(一番下)。成熟成虫はおもに平地から丘陵地の川岸にアシなど挺水植物が多生した河川中流域で見られるが、水質や周囲の環境にかなり敏感なようで、自然度が高くないと見られないそうです。成熟成虫は6〜7月に多い。埼玉では絶滅危惧種かも。
 環境省が地域で保全活動に取り組んでいる清澄な水を100箇所選定する「平成の名水百選」において、三島市の源兵衛川が選定されました。源兵衛川の名称は川の工事にかかわった「寺尾源兵衛」に由来します。
明日から7/26-28夏休みにします。