くさびら紀行

日ごろの興味をもったキノコ・植物・歴史町並み等を書きとめます。
 
2008/09/20 1:13:29|町並み
国立西洋美術館本館」の世界遺産暫定リスト登録

 フランス政府とル・コルビュジエ財団が中心となって「国立西洋美術館本館」等の(ル・コルビュジエ設計)世界遺産暫定リストに登録されいます。
 世界に存在するル・コルビュジエの設計した建築物の中の代表的な作品をまとめてユネスコの世界遺産として登録する計画が進められております。その中の一つが「国立西洋美術館本館」です。
 その特徴は二番目の写真、トッブライトで天井部分に三角形に開けられた明かり窓です。晴れた日には、自然光で全体が明るくみえます。
 三番目、ランプ(斜路)とは階段と違って、観客はゆっくりと楽しみながら上の階に移動することがでまます。
 四番目、ピロテイのおかげで雨や強い日差しをさけることができます。ゆとりの空間ができます。
その他に、雨樋を屋内、中三階、屋上庭園、外壁を長方形にすること。ル・コルビュジが近代建築の原則をきめました。今は当たり前になっていますが、当時としては偉大な建築でした。








2008/09/19 2:43:13|きのこ
シラタマタケ(白玉茸)
 シラタマタケ(白玉茸)はプロトファルス科シラタマタケ属、学名はKobayashia nipponicaです。
 発生は夏ー秋、林内、特に松林の地下生ー半地下生と言われてますが、川越のクヌギ、ヒノキ等の林内にも発生します。
 プロトファルス科は類球形ー塊茎で殻皮は二層、基本体はゼラチン質や軟骨質、乳頭状や舌状などの多数の小区画になります。
地下生菌の中では見つけやすいキノコです。断面をみると放射状に乳頭又は舌状区画をなし、寒天質で囲まれています(一番上)。成熟につれて寒天質は液化し、流出して空洞化します。なぜかスズメバチにとってはおいしいらしく止まっていることがよくあります。スズメバチはシラタマタケの胞子を含んだ液化状の部分を好んで食べます。シラタマにとっては胞子分散になるので共生関係を持っていると考えられます。
 







2008/09/18 2:14:53|植物
シュウカイドウ(秋海棠)

 シュウカイドウ(秋海棠)は中国原産の多年草で、半日陰のやや湿り気のある場所で栽培されています。地下に塊茎があり、毎年この塊茎から地上茎をだす。葉は互生、左右で形が異なっておりベゴニア属(シュウカイドウ属)の特徴です。秋にピンク色の可憐な花を咲かせます。雄花(一番上)は茎の上部につき、ガクは大きくて2枚、花弁は小さくて2枚。雌花は大きくて茎の下部に付き、子房に3枚の稜があって垂れ下がります。雌花は上手に栽培しないと咲きにくい。
 蓚酸を含むので、葉を咬むと酸っぱい。ベゴニアや木立ベゴニア(地下に塊茎や球根をつくらない)と同じ属なので,花や葉が似ています。上から三番目は「クマバチ」らしいものが蜜を吸って花粉を集めていました。動いているので写真がはっきりしていませんが。
 春に咲き、花が似ているハナカイドウは カイドウ(海棠)ともよばれ、バラ科です。中国原産の落葉低木です。中国では広く栽培され、美人の形容詞に使われるという。これは 唐の玄宗皇帝が楊貴妃を評した「海棠睡(ねむり)未だ足らず」まだ酔いのさめきらない美人のなまめかしさを例えたものからきています。日本でも広く栽培されており、桜の終わった頃の庭に咲きます。







2008/09/17 2:27:43|植物
イチジク「無花果」
 イチジクは漢字で「無花果」と書きますが、花がないわけではありません。イチジク実の中に小さな花をつけるため、外からは見えないのです。果実を半分に切ると赤いつぶつぶがたくさんあります。それが花です(左)。いちじくは花の部分によって独特の食感を生みます。
 イチジクの由来は、昔々ヨーロッパではアダムとイブの時代から「知恵の木の実」と呼ばれ、日本では薬の木と云われ、今に伝わる果物です。イチジクはアラビア地方が原産で、わが国には江戸時代に入ってきています。
 「イチジク」という名前の由来は、毎日1つずつ熟すことから「一熟」→「イチジク」になったという説や、ひと月で実が熟すため「一熟」→「イチジク」という説もあります。また呼び名としては南蛮柿、唐柿など。
 写真(右)のように赤みが濃くなり、裂け目が出てきたら、食べごろ。これ以上になるとアリがでてきたり、腐ったりします。
 プロテアーゼというタンパク質を分解する酵素が多く含まれているそうです。お肉やお魚料理との相性がとてもよく、食後のデザートに最適です。
また、 ペクチンという、水にとけやすい食物繊維がふくまれています。
 ペクチンは腸の中をきれいにして、コレステロールの吸収をおさえるため、油っぽいものを食べた後のデザートにも、ピッタリです。真ん中の写真は我が家のもの。今は旬なので毎日、一個食べてます。







2008/09/17 1:57:06|町並み
蔵造川越の武家屋敷「永島家」

 川越の中央公民館近くにある武家屋敷。
武家屋敷の俤
「坊主 枳殻 医者 山伏」. これが古い川越の名物とされていた。
外はともあれ枳殻(カラタチ)の木の多いのは武家屋敷。
 屋敷の外囲いは枳殻の 生垣でなければならぬと決められたためである。三久保町は昔30軒ほとがカラタチの塀を連ねていたのである。今その俤を残すのはここだけとなり、この生垣の中に 枳殻がわずかにのこっている。と書いてありました。
 永島家住宅(武家屋敷)は川越城南大手門跡(上から二番目で川越第一小学校の中にある)の近い位置にあり、旧川越藩御転典医屋敷です。 
 カラタチ(唐橘)という名前はカラタチバナの省略で、唐の橘という意味だという説があるように、カラタチは中国中南部原産の落葉小高木です。万葉集にすでにその名があることから、日本へは大変古い時代に渡来したものと思われます。ミカン科カラタチ属で耐寒性が強く、日本では東北地方から南で栽培されています。大変鋭いトゲ(上から三番目)をもっています。原産地の中国でも、日本でも、外敵進入防止用の生け垣樹種としてよく使われ、武家屋敷に最適です。
一番したの写真はカラタチ実、単位1cm>