くさびら紀行

日ごろの興味をもったキノコ・植物・歴史町並み等を書きとめます。
 
2009/07/11 4:23:31|植物
続き。ノリウツギ(糊空木)
ノリウツギは日当たりのよい山野に生え、高さ2-3mになります。暖帯から温帯にかけて極めて広い地域に分布する落葉潅木で、とくに道路沿いなどの攪乱の多いところでみかけます。緑の博物館と玉原高原に開花していました。
 アジサイの仲間で、花の着き方もアジサイやガクアジサイなどのような球形や円板状にはならず、大きな円錐形になっています。この木の樹皮を水に浸すと粘液が出てきます。この粘液は紙を漉くときの糊となるので「ノリウツギ」「ノリノキ」と名付けられたと言われてます。また、主に北海道では「サビタ」と呼ばれ、小説や歌でも有名です。











2009/07/10 6:14:05|植物
チダケサシ(乳茸刺)
  続き、緑の森博物館。チダケとは傷をつけると白い乳液をだす食用チチタケ(真ん中)のことです。このキノコを本種に刺して持ち帰ったことで、名前がつけられました。茎は固いが簡単に折れるので、もろく崩れやすいチチタケを持ち帰るのに便利であった。湿りけのある場所を好むので、流れのあるそばに多い。







2009/07/09 6:07:03|植物
ヒメザゼンソウ(姫座禅草)
 さいたま緑の森博物館に行ってきました。場所は入間市宮寺と所沢市糀谷・堀之内にまたがっています。今期、最後のヒメザゼンソウが開花していました。
 ザゼンソウはサトイモ科でその姿が袈裟を着て座禅を組む達磨大師の姿にちなみ、名が付けられました。
 写真のヒメザゼンソウは、小型のザゼンソウです。東北地方から中国地方まで、日本海側斜面の渓畔の多湿地にはえる多年草です。7/7に記載した玉原高原(日本海側の植物分布)に行った時、湿原にも開花していました。







2009/07/08 2:12:01|きのこ
「キノコ女王」のキヌガサタケ(衣笠茸)
 友人の案内で午後、キヌガサタケを見に行きました。
 キヌガサタケは早朝より裂開を始め、2-3時間で伸長を終えます。伸長速度は毎秒2-4mm、柄よりも菌網の方がやや早い、しかし半日ほどで委縮して倒れます(真ん中)。形が優美なため「キノコ女王」とよばれます。梅雨期と秋に竹林のそばに発生します。埼玉県の絶滅危惧種になっていますので、探しています。強い悪臭を放ちますので発生がわかります。午前中に雑用があって午後になってしまい今回のようになりました。左の写真は案内の友人のH氏が2008年に撮影したもの。右は幼菌。場所は入間郡で、撮影は7/7の七夕の日







2009/07/07 6:24:42|植物
玉原のブナ(橅)
 前日の続き、玉原高原は群馬県沼田市ですが、積雪が50cm以上あるので植物は日本海側の植物分布になります。従って、このブナは太平洋に生えるブナと比較すると葉は大形でやや丸みがあります。日本海側型のブナで太平洋型に向かう最前線付近です。日本にはブナとイヌブナがあり、秩父の同じ標高ではイヌブナが多いと思います。ガイドが言うには「今年はブナの実(左)が豊富なのでクマが里には出てこない」といってました。
 ブナは弱い光にも耐えられる性質をもっていて、湿潤肥沃な土を好むみます。玉原高原では緩傾斜地や平坦な尾根などに生育していました。