くさびら紀行

日ごろの興味をもったキノコ・植物・歴史町並み等を書きとめます。
 
2010/07/15 1:29:26|きのこ
多雨時の巨大な「ムレオオイチョウタケ(群大銀杏茸)」
連日の雨で森の中は大きなキノコが発生しています。このキノコはムレオオイチョウタケで、コナラ等の広葉樹林内に単生又は少数束生しています。全体が大型種で傘の色淡黄色ー淡褐色。ヒダは黄白色(左下)。右上は幼菌。昆虫を呼び寄せるために強い匂いがあります。物差しの単位は15cm。この種は川越、比企丘陵でも発生していました。
キノコの鑑定の難しさは「幼菌(右上)」と「成菌(左上)」の形の大きな違いにもあるかもしれません。








2010/07/14 7:07:30|野鳥と魚と昆虫(蛍)
国蝶・オオムラサキの飼育
7/2日、数年間オオムラサキ蝶を飼育して放蝶するところを見学してきました。
榎(エノキ)の落ち葉の裏にいる幼虫を見つけて、飼育するという。蛹(右上)から孵化したものには、カルビス又はパイナップルを与えていました。落ち葉を集めて焼かれると幼虫が焼き殺されてしまいます。
榎を大事にしないと国蝶・オオムラサキが滅びます。彼が言うには近くに榎がないので、かなり遠くに飛んで行くらしいとのこと。







2010/07/12 2:32:21|その他
太宰治記念館「斜陽館(旧津島家住宅)」国指定重要文化財
私は津軽出身の作家と言えば太宰治。彼の代表作品は小説「斜陽」と思います。彼の生家は、当時、津軽地方の大地主であり、父親は貴族院議員を務めた政治家でした。この家は米蔵に至るまで日本三大美林のヒバを使い、建物と庭園を含めると680坪の大邸宅です。
彼は、この家を「苦悩の年鑑」中で「父はひどく大きな家を建てたものだ。風情も何もないただ大きいのである」と書いたそうです。
明治40年竣工の旧津島家は、父源右衛が弘前の堀江佐吉に設計を依頼したと言われてます。堀江氏は第五十九銀行を手掛けた明治の棟梁です。左下は太宰治の疎開の家「津島家新座敷」。
明日は休み







2010/07/11 3:34:37|きのこ
キノコの女王「キヌガサタケ(衣傘茸)」埼玉県絶滅危惧種
7/8日。今年も情報をもらいましたので、キヌガサタケをみにいきました。前日の夕方その場所を草刈りをしたらなかったが、翌朝車で、通ったら発生していたとのこと。
キヌガサタケは早朝より裂開を始め、2-3時間で伸長を終えます。半日ほどで委縮して倒れます。形が優美なため「キノコの女王」と呼ばれ、梅雨期と秋に竹林のそばに発生します。近縁種がありますので、この網目(マント)の形や数で分類します(左上)。強い悪臭を放ち、昆虫を呼び寄せて胞子を運んでもらいます。埼玉県の絶滅危惧種になっています。
サンコタケは形が仏具の三鈷杵(さんこしょ)に似ているから和名が付きました(左下)。腕は4-6になることもあるという。これはアカカゴタケ科。









2010/07/10 4:20:52|きのこ
腐食土に発生するきわめて稀「アンドンタケ」
越生町の友人からキノコが発生していると電話がありました。なんと奇妙なキノコでした。アンドンタケ。腐食土に発生するきわめて稀なキノコです。リンネ時代(ラテン語表記の学名をつけた)以前の18世紀初めからヨーロッパでは知られていました。強烈な匂いをするグレバ(胞子を含んだ緑褐色ペースト状の粘液)を出して昆虫にアピールしています。幼菌は白い卵状(左下)。殻皮が裂開して赤い籠状の腕をだします。アカカゴタケ科アカカゴタケ属。