憩の園ではこのたび、国際協力機構(JICA)の海外協力隊員として2年間にわたりご尽力くださった調理師・公平千鶴子さんが、4月に任期を終え日本へ帰国されました。
すでにご紹介のとおり、公平さんは日本食および介護食の調理・指導をご担当され、着任当初には「入居者の皆さんに、健康的で美味しく、食べやすい料理を届けたい」と熱意を語ってくださいました。
中でも、日本ではゲル化剤を使用する「ソフト食(介護サラダ)」のレシピを、現地で手に入るゼラチンを使って再現するなど、創意工夫を凝らして現地化。
わずか1年で、入居者向けの約30品目に及ぶレシピを完成させ、ポルトガル語に翻訳するなど、憩の園に大きな功績を残されました。
公平さんが残された和食メニューは、入居者の皆さまの強いご要望を受け、今後も後任の方によって、週1回の提供が継続される予定です。
また、これらのレシピはサンパウロの他の日系施設とも共有されており、さらなる活用と定着が期待されています。
さらに、公平さんは喫茶活動にも精力的に取り組まれました。
喫茶活動は、認知症予防や脳の活性化にもつながるとされており、公平さんはメニューを一律2レアルに設定。
入居者が自由にメニューを選べるスタイルにすることで、カフェとしての楽しみに加え、入居者同士の交流や情報交換の場としても喜ばれました。
公平さんは、入居者やスタッフから厚い信頼を寄せられ、多くの感謝の言葉とともに、惜しまれつつのご帰国となりました。
2年間のあたたかいご支援に、心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。