1月23日に『風のかたち』の映画を見に行きました。その後、監督の伊勢真一と小児科医の細谷亮太のトークショーに参加してきました。
映画もトークショーもホントに良かったです。会場は満員で驚きです。立ち見の方もいました。
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※ 『風のかたち』トークショーレポート!
『再生』10年前の夏、私は小児がんと闘う仲間達の一群と三浦海岸で出逢いました。細谷亮太医師がリーダのひとりである、SMSサマーキャンプに撮影スタッフと共に参加したからです。そこには、病気を克服し、社会の小児がんに対する偏見や差別を跳ね返そうともがく子ども達がいました。
小児がんはもう、不治の病ではありません。
現在、全国におよそ2万5千人いると言われる小児がん患者の10人のうち、7人から8人までもが治っているのです。医学の進歩は、20世紀後半から、小児がんを‘治る病気’に変えたのです。
恥ずかしいことに、私がそうした事実を知ったのも、キャンプに参加してからです。
以来10年、「命を救ってもらったお返しのつもりで私は、困っている人や弱い人を助ける仕事をしたい・・・」と夢を語っていた少女は看護師になり、「子供が欲しい・・・」と切実に吐露していた放射線治療体験者が無事、母親になる姿を記録することが出来ました。
「学校の先生になり、小児がんや難病のことを子どもたちに知って欲しい・・・」という願いを胸に他界してしまった仲間もいます。
カメラは子どもたちだけでなく、医療の現場で、ずっと子ども達を見守り続けてきた細谷亮太医師の10年間をも記録しました。
「子どもは死んじゃいけない人たちだからね」
カメラに語りかけたこの言葉こそが、映画「風のかたち」の立ち位置です。
10年間の歳月」が語りかける、小児がんと闘う仲間達の生きる力・・・ それは不断に蘇る命そのもの力ではないでしょうか。
時間をかけて、ひとりひとりの命を見続けることで見えてきた「再生」という希望が描かれます。
小児がん患者や体験者を悲劇の主人公ではなく、「再生」のシンボルとして描いたこの物語は、命の尊さ、生きる意味を問いかけ、心が病んだ時代としてはしばしば言われる私達の社会に、希望をメッセージする違いはありません。
今、この作品は私にとって、社会にとって、必然であると確信します。
伊勢真一
映画は小児がんの患者と闘う子ども達のドキュメンタリで主役の子ども達の表情や本音をうまく表現してました。
厳しい病気と闘っていた子ども達の一言(一場面)が重く、心に響きました。
自分の身近に命と向き合っている人はいませんので、この映画で改めて考えさせられました。
明日、死ぬかもしれないと思いながら病気と向かい合う少年、薬の影響で髪の毛が抜けても明るく振舞う少女、退院しても通院しながら未来に向かっていく小児がん患者達。
素朴な映画です。人が人を語り、人が自分を語る。たまにはこんなドキュメンタリもいいと感じました。
トークショーは伊勢監督と細谷先生がとてもユニークで楽しくお話が聞け、あっという間に時間が経ちました。
ドキュメンタリをとり続けている伊勢監督と命と向き合っている細谷先生の言葉は厳しい現実と勇気を与えてくれました。不思議にこんなちっぽけな自分が何か役に立ちたい気持ちになりました。
最後に質問タイムがあり、川越市で医者をしている人や学校の先生も来ていて質問していました。
学校の先生は子供達にも伝えたいと言ってました。自分も小学校の時、学校の先生が白血病と闘った先輩のお話とビデオを見せてもらった記憶がかすかにありますが、正直その時は、かわいそうだなくらいしか感じませんでした。
無理に伝えてもどうかなと思いますが同じ映画を見た人間としては先生の気持ちもわかります。
あと、家族や親子できている人も多くて、とてもすばらしいです。